タイラバとひとつテンヤの違いについて、時折釣り仲間から質問を受けることがある。簡単に説明すると、タイラバは疑似餌を使ったルアーフィッシングで、テンヤは活エビを使ったエサ釣りの違いといえる。
ひとつテンヤで気をつけたいこと
タイラバは鉛やタングステンのヘッドに付けたゴム製のラバーやワームをエサに見せるため、落下速度や巻きスピードに変化をもたせてアピールする必要がある。
一方、ひとつテンヤは活エビを使っているので「テンヤの動きにそれほど神経質にならなくてもマダイが釣れる」と思っている人も少なくないと思うが、それは大間違いだ。
確かにテンヤはエサ釣りだけにタイラバよりも魚へのアピール力が強いが、ターゲットの大ダイよりもレンコ・アオナ・アコウなどの底物がいち早く視認して捕食するため、これらをかわして大ダイを釣ることがひとつテンヤの醍醐味といえる。
9月23日、いつもお世話になっている四季丸(北九州市門司区・大里港)に乗船し、マダイ釣りへ出かけた。
行き先は今秋初の大分県・姫島沖。
昨年もこの時期に同エリアへ釣行して3~4kgのマダイを釣っており、私にとっては相性のいい場所だ。
タイラバから様子見
午前7時30分、釣り場に到着。
当日は大潮で満潮が10時30分。
まずは魚の反応を見るため、船長はタイラバのセットを指示。
私はいつもヘッドとネクタイのパイロットルアーはオレンジ系を使用するため、ヘッドは『無双鯛玉アカピングロー/ハヤブサ』、ネクタイはアピール力の強い『ドラゴンカーリー/ハヤブサ』を使用した。
2回の流しでバラシ1回とアタリ3回をとらえたが、残念ながらタイラバでマダイを釣ることはできなかった。
8時すぎにひとつテンヤにチェンジ。
水深は50m前後のため、私はセオリー通り5号をセット。
実釣開始後、1投目から足裏サイズのマダイをゲット。
潮止まりの10時30分までに同サイズを十数尾釣り上げるも、大型は釣れず。
そのうち潮止まりを迎え、外道含めてアタリがない状況に。
しかし私の経験上、潮が緩んでアタリがなくなった時こそ大ダイが釣れる可能性が高いため、集中力を切らさずに誘いを続けていく。
するとリフトからフォールのタイミングで強いアタリを感じ、アワセを入れた。
釣り上げたのは3kg超えの良型だった。
その後も2kgと1kgを追加し、午後2時30分に納竿。
私の最終釣果はマダイ3kgと2kgの良型を頭に外道なしで、計17尾となった。
アフターケアも忘れずに……
自宅へ帰り、疲れた体にむち打ちながら魚をさばく。
そこまでが私の責務だ。
釣行後の深夜、疲れからか夜中に足がつった。
自力で足を伸ばしたりしたが痛みは治まらない。
たまらず妻に助けを求めてストレッチで回復したが、翌日の妻の様子がどうもいつもと違う。
ご機嫌をうかがうと……「あんたは好きな釣りして楽しみよるかもしれんけど、私の睡眠を妨害せんで!」と怒られた。
妻は怖いが、またマダイ釣りを頑張ろう。
私の家族の中で人気のマダイ料理は、刺し身のマヨネーズ炙り。
皮付きの刺し身にマヨネーズをかけてバーナーで炙ったもので、これがとてもおいしい!
身とマヨネーズが焼けた香ばしさと脂が絡んで、ごはんに乗せると茶碗3杯は食べられるぐらいのおいしさなので、ぜひ試していただきたい!
<週刊つりニュース西部版 APC・加来太/TSURINEWS編>