今年は寒暖差が激しく、2月上旬は大寒波襲来、中旬以降は春の陽気になった。「春に三日の晴れ間なし」と言うように二日置きに雨が降り、水替わりに濁りも入って乗っ込みに拍車がかかりそうだ。週末には例会が開かれることがあるなど、この時期に人気が高い茨城県土浦市を流れる備前川を紹介したい。
備前川の概況
35年以上前は両岸とも護岸されてないうえハスや水藻などがあり、霞ヶ浦から遡上してしてくるヘラの着き場が多くあった。
護岸された現在は浚渫(しゅんせつ)が行われて深くなり、ハスや水藻は除去された。北岸には民家が建ち、両岸に柵を設置。そのため遡上してくるヘラの着き場は少なくなり、ハタキ場所を求めて小松橋上流まで上っていく。
釣れるヘラの型は35~40cm超が多い。現在のところいい日で3~6枚程度だが、大型の半ベラやマブナが多いのでウキはよく動く。
ポイント
直線的な水路で、上流に向かうほど浅くなる。最下流の簡易トイレ前で2本強、上流の小松橋だと1本強となる。最下流にある備前川水門から簡易トイレ前は川幅がもっとも広く25mほど、トイレ前から小松橋間は21mと少し狭くなる。
乗っ込み初期は、備前川水門から岩田橋間が狙い場となる。
ただしハタキ場がないため、遡上中の魚を狙う。常連は短竿で、カケアガリを狙う人が多い。川の中央に向かうほど深くなり、水深は2本前後。釣り人が並ぶとヘラの回遊路が沖めになるので、そのようなときは15~19尺竿を使用する。
簡易トイレのある南岸は、足場が平らで釣り台を設置しやすい。だが、水位が高いときは水を被ることがある。柵は高いが開く所があるので、そこから入る。
タックル&エサ
岩田橋から小松橋間も上流に向かうほど浅くなり、水深は1本半から1本前後。竿は10~15尺を用意すれば十分。雨後に濁りが入ったときや風などで水面が波立っているなど、ヘラの警戒心が薄れるときに好釣果が上がることが多い。
なお、産卵を控えたヘラは、小松橋上流にあるJR常磐線の鉄橋の浅場までソ上していく。
上下流に向かって常に強弱の流れがあるので、ほとんどの釣り人がドボン釣りを選択している。ただし、流れが緩いときはバランスの底釣りが可能だ。本命のほかマブナや半ベラも大型なので、太めの仕掛けで挑みたい。
道糸は1.25~1.5号、ハリスが0.6~0.8号上25~30cm、下40~50cm。
ウキは普段使用しているパイプトップでいい。ハリは大型がきてもいいように、リグルかセッサの6~8号を使用する。オモリは0.3~0.8号を流れの強さによって使い分ける。中通しなら板オモリを緩く巻いて対応してもOK。
エサはグルテンセットがいい。ただし、バラケの打ち過ぎは外道が多くなることがあるので注意したい。常連は両グルテンが多い。
アクセス
入釣無料、釣り台、水汲み用ヒモ付きバケツ必携。
常磐道桜IC~R354を美浦方面に向かい、直進する中村陸橋からはR125に名称が変わる。次の立体交差を左折し、地方道48号へ。右にガソリンスタンドがある十字路を右折して直進し、霞ヶ浦の直前を左折。左が霞ヶ浦総合公園、右は国民宿舎・水郷の先に備前川の水門が見え、その手前が入口。
<週刊へらニュース APC・高田恵年 /TSURINEWS編>
備前川
入釣無料、釣り台、水汲み用ヒモ付きバケツ必携