超一級フィールドである和歌山県南部に移住して早くも1年が過ぎた。今回は移住シリーズの第8回として移住してからの一年間を振り返り、釣り好きが好フィールド近郊へ移住するメリットを記していきたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)
釣り移住から1年経過
長年の夢であった和歌山県南部への移住を実行してから早くも1年が過ぎた。移住して1年経った率直な感想だが後悔は無く充実した日々を過ごせている。行こうと思えば毎日でも釣りができる環境は釣果にも直結し予想を上回る釣果であった反面、大物を逃し腕の未熟さを痛感した時もあった。
デメリットとして感じたのは移住シリーズ第7回でも紹介した釣具屋が遠い所くらいである。
生活費が安く済む
生活面では、釣った魚を食べていたら予想以上に食費が浮き、物価高の今改めて自然のありがたさを感じている。和歌山県南部は緑も多く夏場でも夜は涼しくエアコン無しで過ごせる為光熱費も予想していたより安くすんでいる。
イサキもたくさん釣れる(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)自然が豊かなだけに家の庭に猿や鹿が来たり、部屋にムカデも出るが、コンクリートジャングルの都市部より自然と共存している実感があり筆者には合っていると思っている。そんな自然が豊かな和歌山県南部に移住して感じた釣り人としてのメリットを紹介していこう。
メリット1:釣場が近い
移住する最大のメリットは釣場が近くなる事である。それまでかかっていた高速代やガソリン代の費用がかからなくなり、移動時間もかからなくなる。
よって休日に早朝から釣りをする場合でも釣行前の睡眠も十分とれるようになり、健康的な生活になったと感じている。釣場が近いと空いた時間に釣りが出来るのもメリットである。
平日の会社帰りや家事の合間など、少しの時間でも釣りに行ける。出勤前の朝マヅメは時間に迫られる感覚が嫌な為行っていないが、少し早起きすれば無理せず行く事ができる。なかには仕事の昼休みに釣りに行く猛者もいる程だ。
釣りのスキルも向上
行く回数が増えた分、釣りのスキルも上がったと思っている。いつでも行ける為、釣果を気にせず新たなメソッドを試す事もできる。移住前に遠征で来ていた時は限られた時間で釣果に繋げたい為、無難な選択をしがちだったが、地元になればダメ元でチャレンジできるようになる。
結果、今まで試せなかった新たなメソッドを試し、どんな状況で有効なのかわかってくる事もあった。それは釣場においても同じで、今まで遠征では行かなかった2級3級と思っていた場所でも時期やタイミングで意外な釣果が出る事もわかってきた。
ベイトタックルでグレのウキフカセ(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)メリット2:釣果アップ!
釣行回数が増えた事もあるが、1年間のトータルで見ると釣果は上がっている。中でも記憶に残る魚を紹介したい。
アオリイカ
まずはアオリイカである。移住するきっかけにもなったアオリイカであるが、20代前半に1kgアップをキャッチして以降長年食べ頃サイズハンターであった。
もともと春イカをあまりやらないのもあったが、移住した昨年春、平日の会社帰りのエギングで2回自己ベストを更新した。とはいえまだ1・5kg程なので次は2kgを釣るのが目標だ。
会社帰りにキャッチしたアオリイカ(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)青物
次はショアから狙う青物である。昨年は当たり年だったようで、移住した直後の平日会社帰りに80cmオーバーのブリをショアからキャッチし平日にする釣りのレベルが規格外だと実感する事になった。夏から秋にライトゲームで狙うツバス(ブリの幼魚)やシオ(カンパチの幼魚)は身近なターゲットになった。
陸っぱりでブリも釣れる(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)ロックフィッシュ
昨年記事にした夏場にほぼ毎日通ってようやく釣れた小型のクエも嬉しかったが、
それ以外にも同僚と磯場開拓しキャッチしたアカハタ35cmや季節外れの初冬にチャイロマルハタ45cmをキャッチできたりと何れも特別やり込んだわけではないが自己ベスト更新が続いた一年であった。
チャイロマルハタ(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)ライトゲーム
その他にもライトゲームで40cmクラスのアラハダ(アカカマス)が入れ食いや偶然居合わせたヤイトカツオなど、遠征時では考えられない釣果が幾度となくあった。
下手な鉄砲も数撃てば当たるもので釣行回数が増えれば必然的に奇跡の1匹にも出会いやすくなると実感している。毎日行けるというのは潮汐や天候など釣りに適した条件が揃ったチャンス日に行く事ができるのも大きい。
メリット3:釣り仲間が増えた
移住する前は考えてもいなかったが、毎日のように釣りをしているとおのずとその釣場に通う常連さん達と仲良くなっていった。仕事以外でこうした繋がりができたのは嬉しいメリットであった。
改めて釣りは老若男女、年齢の垣根を超えて人と繋がりができる遊びであると思えた。そんな釣り仲間からお裾分けで高級魚が貰える事もあり鮎やズガニ、イシダイ等自分では釣った事の無い魚まで頂ける事もあった。
リアルな情報が手に入る
現地に住むとリアルタイムな情報が入るのもメリットである。移住してわかった事だが、インターネットには出ない情報もあり、地元にならないと知りえない(信じられない)釣果も多い。
短いと数日で釣れなくなる事もあるし、タイミングもほんの一瞬でその時間を外すとサッパリダメだったりする。
「○○(釣場)でマヅメ時に△△(魚種)が釣れている」と聞いてすぐに行けるのが地元の特権である。ただし情報の取り扱いには注意が必要である。SNSでの場所公開や他の釣り人への拡散はタブーでありお互いの信頼あっての情報交換である。
ライターとして情報提供する立場である筆者がこんな事を言いたくは無かったが、昨今釣り人のマナー問題で釣場が減っている現状を考えれば致し方無い事かと思う。
メリット4:魚が美味しい
釣場が近くなるもう一つのメリットとして新鮮な状態で調理出来る点もある。近場で釣ってすぐ帰れば生きたまま台所に持ち込める。中でもアオリイカは生きたまま持ち帰ればほぼ活造りの状態で身が透明な刺身が食べられる。
アオリイカも釣ってすぐだと身が透明(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)これは地元の特権と言えるだろう。簡単には釣れないが高級魚も釣ればタダである。市場価格が高いクエやマダイ、イサキといった魚も時期が来れば狙って釣れるのも地元ならではである。
イサキの刺身(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)お裾分けをいただける
また魚に限らず春のこの時期には旬のタケノコをお裾分け頂くことがある。釣場でたまたま会って話をした初対面の方から特産品でもあるミカンを貰ったりと、都市部と比べて人との繋がりが濃く、暖かみを感じる事も多かった。
昨今、都市部ほど希薄になっている人との繋がり、田舎らしいと言われるかもしれないが、近所の方とも顔を合わせれば挨拶をし、バス釣りばかり行ってしばらく近所の釣場に顔を出さないと常連さんから心配もされる。
そんな暖かい人の多い和歌山県南部での生活は愛知県在住時には感じなくなっていた暖かい人間味を思い出させてくれたと感じている。次回はそんな環境で一年間生活して変わっていった釣り人としての心境の変化について書いていこうと思う。
<稲垣順也/TSURINEWSライター>




