房総・静岡の両エリアでのイサキの釣り方紹介。コマセ釣りの上達にも打ってつけ。食味も抜群、数釣りも楽しめる一方で、繊細なテクニッが必要であり、奥深い魅力がある。
エリアごとの特徴
房総エリアと静岡エリアでのタックルを紹介
①房総エリア
南房では洲の崎や西川名、布良、伊戸、小湊などで順次出船予定。同地の春~夏までを代表する鉄板釣り物。外房では片貝や勝浦など、状況次第で出船開始。
県内では、コマセカゴはFLタイプで統一。コマセはアミコマセを使用する。付けエサはイカ短や、バイオベイト。
房総エリアで、特に注意したいのはハリスの太さ。1.5~1.75号が主流で、2号以上だと極端に食いが落ちるということが多い。
仕掛けも3~4mなので2m前後の竿に中型両軸、または電動タックルでOK。
②静岡エリア
3月15日に初島沖のイサキが解禁。熱海などから出船。駿河湾では4月以降から順次石花海での釣りが始まる。土肥や清水などから出船。
どちらも、オキアミコマセを使用するので、カゴはプラビシLやステン缶(80~100号相当)を使用。また、マダイや特大アジなども交じる五目釣りの要素もあるので、ハリスは3~5号と太めで、6m前後と長め。そのため、タックルも2.5~3mのマダイ竿などがベストマッチ。
大型が多く、「食味は最高」という釣り人は少なくない。房総の仕掛けを静岡で、静岡の仕掛けを房総で使用して魚が釣れないことはないが、トラブルの原因にもなるので、「郷に入っては郷に従え」でエリアに合わせた仕掛け、タックルチョイスを。
釣り方
「イサキはコマセ釣りの基本が凝縮されている」と豪語する釣り人も多い。確かに、アタリや取り込みの回数は、マダイや青物に比べれば断然多いので、コマセ釣りの一連動作に慣れ、自然にほかのコマセ釣りの上達にもつながる。
気軽に数釣りが楽しめる一方で、大型狙いや食い渋り時には、繊細なテクニックが求められる奥深さがある。
以下では、改めて基本的な房総のタックルと釣り方を紹介するので参考にしてほしい。
イサキ釣りタックル
竿は持ち重りのしない2m前後。操作性重視なら先調子、引きを楽しめる胴調子など好みで選択する。
リールは中小型両軸にミチイトはPEライン3~5号。船宿によってはオマツリ防止のため、号数を指定しているところもあるので要確認。また、この釣りは正確なタナ取りが命。1mごとにマーキングのあるミチイトを巻く。
イサキ釣りの仕掛け
天ビンは中型が好適。ハリはチヌ2号やムツ9号。ビーズは夜光の白かグリーンの0.5~1号など。エサをコマセの汁に漬けるのも効果的。
イサキ釣り方
重要なのはPEラインラインのマーカーで海面から正確にタナを取ること。
タナ指示はそれぞれだが、「25の23」と指示があれば、海面から25mまでビシを落として、コマセを撒きながら23mまで巻くという意味。
誘いは、竿を上下に振る幅やスピード、ポーズを活性に合わせて行う。高活性時は、振り幅を長く、速めに、ポーズは短めに。食い渋り時はその逆。竿を振ることばかりに気を取られ、しっかりポーズを入れないとビシが暴れるだけで魚を散らしてしまい逆効果。
大型ほどアタリは繊細。竿先のモタレに対し軽く竿先を送り込むと食い込むこともある。ハリスが細いので魚が掛かったら無理は禁物。ドラグのフルロックはハリ折れやハリス切れの原因になる。軽くミチイトを引くとするっとイトが出る程度に調整しておこう。