「びんたのゆでぶし」って一体どんな魚料理? マヨネーズとの相性抜群

「びんたのゆでぶし」って一体どんな魚料理? マヨネーズとの相性抜群

他の地域とは山で隔てられ独自の文化を持つ高知県。さまざまにユニークな魚料理が存在しますが、そのひとつ「びんたのゆでぶし」についてご紹介します。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

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「びんたのゆでぶし」ってなんぞ?

先日取材で、四国の南にある高知県に行く機会がありました。太平洋(フィリピン海)に面し長い海岸線をもつこの県は、代名詞ともなっている鰹のタタキをはじめとしたさまざまな魚介類が人気の食材となっています。

そんな高知の道の駅で、一見すると「!?」となる名前の魚介製品を見かけました。それは「びんたのゆでぶし」。

「びんたのゆでぶし」って一体どんな魚料理? マヨネーズとの相性抜群キハダマグロ(提供:PhotoAC)

びんたとは当地における「キハダマグロ」の幼魚の呼び方です。これを半身に割り、塩茹でして放熱したものがびんたのゆでぶし(茹で節)です。

なんでも「ゆでぶし」に

外海に面した高知では、カツオを筆頭にソウダガツオ、スマ、ハガツオなどといったさまざまな青魚が水揚げされ食べられています。

これらの魚はいわゆる赤身の魚で、鮮度が良いうちは強い弾力と旨味があり刺身でも食べられますが、水揚げ後はあっという間に鮮度が落ちてしまいます。そうなると美味しく無くなるだけでなく、筋肉内にヒスタミンというアレルギー物質が発生してしまい、食べると吐き気や蕁麻疹などのヒスタミン中毒が発生してしまうこともあります。

「びんたのゆでぶし」って一体どんな魚料理? マヨネーズとの相性抜群ゆでぶし(提供:PhotoAC)

そのためこれらの魚は、生食用に配慮して水揚げされたもの以外はすぐに加熱調理されます。なかでも「ゆでぶし」は手軽に作れるものなので重宝されるのです。

どうやって食べたら美味しい?

ゆでぶしは加熱調理がなされており、そのまま食べても赤身魚特有の強い旨みがあって美味しいです。脂が少なく、ややパサついて感じられることもあるので、マヨネーズをつけて食べられることも多いです。

「びんたのゆでぶし」って一体どんな魚料理? マヨネーズとの相性抜群おつまみゆでぶし(提供:PhotoAC)

ゆでぶしを素材として、さらに加熱調理をされることもあります。ナスやきゅうりなどの野菜と甘しょっぱく煮つけるとおかずとしても酒肴としても非常に秀でたものになります。

びんたのゆでぶしは、カツオやソウダガツオのそれと比べると少し柔らかく、しっとりとしています。そのままほぐしてツナみたいに食べたり、ご飯に炊き込んでも美味しいそうです。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

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