マルキューインストラクター・吉田康雄のザ・チャレンジ!第13回はサンデーオープンに参加するぞ!栃木県小山市にある吉森へら鮒センターにて定期開催されている釣り大会。反省点を振り返ると、そこには端境期特有の難しさが見えてきた。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
トロ巻きセットで粘る
5枚釣ったウドンセットを捨てて、最後は納竿までトロ巻きセットで粘ったよね。アタリがあった釣りをやめてまでやる価値があったってこと?
「一つはウキが動くわりにヒット率が上がらなかったからですね。おそらくですがダンゴにアタックしてきて、それがカラツンの要因になっていたと思うんです」
そう言えば、5枚中の1枚は上エサをくわえてきてたしね。
「しかも気温がグングン上昇してましたから、なおさら”巻き時合い”になると踏んだんですけど、当てが外れてしまったようです(苦笑)」
でも後悔はしていないんだよね?
「はい。ウドンセットの段階でやれるだけのことはやったんで」
セットの名手がそこまで言うなら手は尽くしたってことなんだね。そのうえでトロ巻きセットのほうが効果的なんだと。でも素人の記者には、釣り方を替えるきっかけみたいなものが、いまいち見えてこないんだけど。いちばんの要因はやはりカラツン?
「はい。上エサへのカラツンです。試しにバラケを抜いて食わせだけでアタリになるか試してみたのですが、そっちの方向性は見いだせなかったです」
つまり乗るにしろ乗らないにしろ、アタリが出るタイミングはバラケが付いている時に限られたってこと?
「はい。しかも速いアタリが多かったので、余計にダンゴへのアタックかなって」
端境期の難しさか?
そこでより接近戦(バラケと食わせの距離感)に強いトロ巻きセットの出番となったわけね。まさか両ダンゴに戻すとはならないだろうしね。
「そうなんです。ですから朝イチの1時間を両ダンゴでやったことは、あながちムダではなかったかなって」
だよね。あの1時間のオデコがあったからこそ両ダンゴは捨てられたってことだろうからね。
でも、こういうことってあるんだね。食い渋りのように見えて、意外にもダンゴへアタックしてくる。でも両ダンゴでは釣りきれない。つまり水の中は端境期ってことなのかな?
「そういうことなんだと思います。だからこそ選択したわけですし」
序盤は確かにいい動きだったよね。アタれば乗るって感じだったし。でも途中から壊れてきたよね。あれって何だろう?
「ボクにもよくわかりません。晴れて気温も上がり、絶好の宙釣り時合いだと思ったのですが」
竿を伸ばして探るも……
そこで竿をどんどん伸ばしていった。それは沖のほうが食い気のある魚が多そうだと踏んだからでしょ?
「はい。釣り方は間違ってないとあの段階では思っていましたから、であればあとはウキが立つラインの問題だろうと」
それでも思うようにはならなかった。さらに時間的にも追い込まれ、このままこの釣りを続けるしかないとなった。つまりやれることはやった。ただし段差の底釣りだけは手を出さなかった。そういうことだよね?
「はい。段底が劇的に釣れていなかったので、どこかで宙なら巻き返せると思ってしまったのが敗因ですね。季節的にも情報的にも、まだまだ釣り方はともかく宙のほうに分があると思ってましたし」
どうやら端境期の魔の手にまんまとハマってしまった吉田康雄。今回の反省を生かして、次に訪れるであろう迷走期の釣りを、ぜひとも克服して読者にいいところを見せてほしい。
次回は「ダブルは狙ってこそ価値がある」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>