先日妻と浦安の船宿から乗合船でマダコを釣りに行ってきた。数年前とは違い、私達2人以外は全ての釣り人がエギを使用したタックルで驚いた。最近は初心者もエギから入門することが多いようだが、ここでは独断と偏見で手釣りでのテンヤの10個のポイントとしての魅力を伝えたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター藤倉聡)
テンヤ(手釣り)の釣り方 東京湾
タックルは基本的には木枠に渋イト、それと接続器具に先イトとテンヤのみと言った至ってシンプルなものだ。
カニエサの付け方
テンヤへのエサの付け方は、ハリからカニをなるべく離して腹を上にしてがっちりと縛り付ける。
ここで重要な事はエサのカニがグラグラしない事。
釣り方
エサのセッティングが終わったら船長の合図を待ってエサを底まで落として小突くだけ。カニが乗るまでひたすら小突く。怪我防止のために指サックも着用しよう。小突きは1秒間に2回程度だが、このリズムはあまり気にしなくても良い。テンヤを底から浮かせないことがポイントになる。
アタリとアワセ方
タコが乗るとジワーっと重くなってくるが早アワセは禁物。そのまま20回程度小突き続けているとさらに重くなるので、そうしたら海面まで手を伸ばして大きくアワセを入れて手繰ってくる。ハリにはカエシがないので、決してイトを緩めないように気を付けよう。
取り込み方
取込みはそのまま抜き上げるか、大型ならタモのアシストを要請したい。釣り上げたタコを手繰ったイトの上に置くと手前マツリの原因になるので気を付けること。
妻視点のテンヤタコ釣り魅力
すっかいテンヤでのタコ釣りの虜になった妻に、その魅力を聞いてみた。
トラディショナルな釣り方
近年の釣りは何かにつけてルアーやエギなどの疑似餌ブームのきらいがある。東京湾のマダコ釣りに関しても例外ではない。数年前までは手釣りでのテンヤが主流だったのがいつの間にか形勢は逆転。エギの釣り人が圧倒的多数を占めている。そんな中、昔ながらの手釣りでのテンヤも可能だ。今では少なくなったがイカやアジの手釣りや手ビシのような玄人好みの渋さに特に魅了されたようだ。
エサ釣りで簡単
また妻は「大きなカニを縛り付けて釣るのが、ザリガニ釣りに似ていて楽しい」と感じたらしい。確かにザリガニ釣りもスルメなどのエサをイトに結んで落とし込んで釣るので、とても似ていると思う。そして、ザリガニ釣り同様小難しいテクニックも不要だ。
良型のヒット率の高さ
相対的にテンヤの方が、大型が掛かる率が高いと言われている。妻は「数より型」を狙いたいと言って、テンヤに魅力を感じていた。
初心者でも違和感を覚えやすい
手釣りの特徴として、初心者でも竿やリールを介さないことから、指先にダイレクトに違和感を覚えることができることも魅力の一つだ。高価なタックルに依存することなく感度は100%自分の指先。初挑戦の妻でも容易に乗りを感じることができたと言っていた。
指に伝わる乗りの感触
イトを張ったり緩めたりしてテンヤを小突いてタコが乗ると、まるで濡れ雑巾や重めのゴムが引っ掛かったような感触が指先に伝わってくる。これがあまり他の対象魚では味わえない、タコ独特の感触だ。
また、タコが乗った時と根掛かりやタナの変化などで重くなった時の違和感の違いを指先で感じ取れるようになってくると、楽しさも倍増することと思われる。
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