終盤戦を迎えた新潟上越地方のマダイノッコミシーズン。今期3回目の釣行で早上がりの短時間ながら本命マダイのほかワラサやイサキもキャッチした模様をお伝えしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)
上越ノッコミシーズンは終盤
5月のゴールデンウイークの終わりごろから活況に沸いた上越のノッコミマダイシーズンもいよいよ終盤に差し掛かってきた様相だ。某船長の話ではシーズン終盤は思わぬ大鯛が期待できる時期らしい。
コマセマダイ釣行
6月下旬。筆者は今期のノッコミマダイシーズンで3回目となる能生漁港・金栄丸に乗船。のんびりと午後2時出港の乗合船で、前半はコマセマダイ釣り、後半は夜釣りでムギイカ狙いのリレーの予定だ。
筆者は直近2回の釣行でいずれも本命マダイをキャッチしていることもあり、精神的には余裕がある。また、どちらかといえばお目当ては後半のムギイカ釣りなので、マダイ釣りはやや肩の力を抜いて臨んだ。
出船の30分前に港に係留されている船の前に集合。くじ引きにより筆者の釣り座は左舷のミヨシ(一番船首側)になった。乗船者は総勢7名。日中の気温は30℃を超えるほどの晴天。例年になく早めの梅雨明けも間近のようだ。出港時はほぼ無風だったが、船が沖に出ると肌に風を感じて心地よい。
前半戦コマセマダイ釣り開始
釣り場には30分足らずで到着。筆者のタックルは2.2mの軟らかめのノマセ竿にPEライン2号を巻いた小型電動リール。電動機能での巻き上げは仕掛け回収時以外は使わず、魚とのやりとりはすべて手巻きだ。手巻きの方がバラシが少ないとは大船長。なので、タナさえ取れるなら電動ではなく手巻きでもなんら問題はない。
仕掛けはテンビンに80号のコマセビシを提げ、1mのクッションゴムを挟んで全長12mのフロロカーボンのハリスに1~2本の針をつける。ハリスは12mの中で3~6号位の太さの異なるラインをつなぎ合わせたり、ガン玉を打って重さを調整したり、夜光ビーズなどで目立たせたり、釣り人それぞれ工夫のしどころである。
まきエサも付けエサもLサイズのオキアミだ。付けエサはまきエサと別に用意する人が多い。
早々に名人がマダイを釣り上げる
この日の指示ダナは海面から15~20m。その都度船長から指示が出る。開始早々筆者の隣りの釣り客に大型マダイらしきヒット。長めのマダイザオが大きな弧を描いた。
「慌てる必要ないからゆっくりやってくださいね~」若船長の助言にうなづき、長い時間をかけてじっくりやりとりしていたが、イナダを掛けたさらに隣りの釣り客とオマツリしてしまったせいか、残念ながらバレてしまい、大ダイの顔を見ることはできなかった。
船中最初のマダイは筆者の真向かいの右舷先頭のM名人。手慣れた手さばきでキロオーバーのマダイを手繰り寄せる。すかさず筆者がタモ入れ。M名人は前回同船した際は約4時間で15匹のマダイを釣り上げた御仁だ。
筆者にワラサがヒット
ほどなく筆者の竿にもアタリが来た。大ダイの強烈な突っ込みに備えたゆるゆるのドラグからギューンと猛烈な勢いでラインが出続けて止まらない。青物か。魚は筆者の立つ左舷側から船底を通過し右舷側に駆け抜けてゆく。青物だ。軟らかい竿先が船底に引き込まれる苦しい態勢。
左舷から右舷に回り込むために、リールの電源コードと落下防止ワイヤーをタックルから取り外して、ロッドをしならせながらラインのテンションをキープしたまま船首を足早に通り抜け右舷側にどうにか回り込んだ。右舷ミヨシのM名人が自分の竿を上げてくれ、そのおかげで筆者は臨戦態勢が整いじっくりやりとりすることができた。
少しずつ魚との距離を詰める。だいぶ名人を暇にさせてしまった後でタモに納まった筆者のファーストフィッシュは3.2kgのワラサ(ブリの若魚)だった。細いラインならではのスリリングなやり取りを存分に楽しむことができた。名人にも感謝。