乗っ込み期を目前にして、播磨灘のマダイも活性が上がってきました。今回はきれいな食べごろマダイを8匹仕留めた4月27日の釣行をリポートします。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター丸山明)
サビキとチョクリ仕掛け
船からのまきエサ釣りは瀬戸内海に面する各県の条例で禁止されていますので、基本的に疑似餌釣りが主体となり、マダイ狙いはサビキやチョクリ仕掛けで釣ることになります。
サビキとチョクリ仕掛けの違いを簡単に言うと、擬似餌がサバ皮かビニールか、また、エダス(ハリス)の長さが違い、サビキはおよそ40cm、チョクリは10cmと短いという点です。イカナゴの時期を過ぎると、晩春はサビキ仕掛けと聞きますが、さて、どちらも多用されていて好みのようで、私はこの時期「サビキ」を使用しています。
釣具店では、「まあ、これだけの種類がよくあるもんだ」というくらいに多種多様です。サビキかチョクリか、全長とハリ数、ハリスの太さ、疑似餌形状の違いで、千差万別です。では、何を基準に選択するかとなると、サビキもチョクリも疑似餌がオーソドックスな色とスタイルがベストとして考えています。アレンジされたものは、合えば120点になれるかもしれませんが、80点を狙う基本形が、カバーゾーンも広いと考えて使用しています。
サビキ釣りメリットデメリット
まずデメリットは、短くても5m、長いものは15m以上という仕掛け全長にハリ数が5~10本という仕掛けに起因する、絡む、扱いずらい、取り込みづらい、手返しが遅くなるなどといった点です。これを防止するために、ハリをマグネットに止めるものや、自作の絡み防止の仕掛け入れを使用するなどで、対応しています。テレビ釣り番組でこの釣りが企画されないのはこんなところもあるでしょうし、タイラバとは比較になりません。
しかし、メリットは大きいです。マタイの捕食帯は、プランクトンやベイトなどで大きく変化します。底から離れた中層で食って来るなどはよくあることで、水深30~50mですばやくタナを探し出せるメリットが、この全長の長い仕掛けです。
10mの仕掛けならば、着底で10mのタナを探ったのと同様で、さらに10m探れば20mのタナを探ったこととなるので、気まぐれなマダイの捕食帯を時合いに探るには持って来いの仕掛けです。まきエサで魚を集めるのではなく、こちらから見つけ出す釣りです。
ハリ外れはつきもの
タイラバでも釣り上げるまでドキドキで、ハリ外れは付きものですが、サビキ仕掛けも同様です。オモリを着底させ、ゆっくりと巻き上げながら誘って食わしますが、エサのハリを丸呑みではなく、疑似餌の端っこを噛み始めて、グングングンというアタリを出します。活性が低い時は唇に掛かることも多く、こうなるとハリ外れの確率が上がります。
前回釣行は何を慌てたか、型物含んで3回連続のバラシで時合いが終わり、悔しい釣りをしました。活性も低かったのでしょうが、下手くその私の慌て者です。
ドラグは指で引っ張れる程度に緩め、走っても根を巻かない魚なので引くときは走らせドラグを鳴らさせておけ、引きが止まりこっちを向いたらゆっくりと巻く、常にラインテンションを保つ。先日、ひとりで反省会をして、こんなことを肝に銘じました。
水温も上昇して、食い気が大きくなれば、しっかり食って歯の裏やカンヌキに掛かるのでしょうが、まあ慌ててはいけません。