カサゴゲームにおいてワームのかわりに、ゲソを使うこともできる。使い方はごくシンプルで、ジグヘッドにゲソを付けるだけ。この釣り方、特に日中に活用の道がある。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
ゲソングで攻略
カサゴを釣るためのジグヘッド、細いラインと組み合わせると、1.5~2g前後で足りるだろうか。この程度の重さのジグヘッドに、あとはゲソを装着して、底をとるだけ。お手軽なハーフルアーフィッシング、「ゲソング」である。
このゲソングカサゴ、特に日中の漁港周り、また岩礁帯などで出番がある。デイゲームでは何かとフグやベラがワームをかじってきてたまらない思いをするが、それがゲソだと、奴ら歯のある魚の猛攻にも耐える。なかなかエサ持ちよく、生エサなので、そのニオイやシルエットのアピールで、カサゴを釣ることもできる。
またゲソングのいいところは、極小のジグヘッドと組み合わせると、フグ、ベラ、スズメダイといった、通常ルアーフィッシングのターゲットともならない非常に小さな魚まで釣れてしまうことにもある。特にデイはカサゴもハマらなければ結構釣れ渋ったりするので、極小ジグヘッドを使ってこれら小魚と戯れ、アタリと引きを感じながら、カサゴの活性が上がってくる夜を待つのもいいだろう。
ゲソの長さは大きめ推奨
小魚は無視し、カサゴ一本に絞ってゲソングするなら、ゲソの長さは、やや大きめを推奨する。カサゴは物感、量感に食ってくる。自分の身体と同等に大きなワームにも飛びついてくるのだから、とにかくボリュームがナンボなのだ。
それでなくても生エサなので反応はいいが、よりゲソングでのカサゴのヒット数を伸ばすために大事なのは、やはり大きめのシルエットとイカのニオイアピールである。
大きめのゲソリグをテトラの穴の中に垂らしたり、堤防のキワや漁船のシェードといったカサゴの定番の着き場所に投げ入れたりすると、アタックがあるはずだ。
場を見切るきっかけにも
デイもナイトもちょろいと考えられているカサゴだが、そんなことはない。どちらかというとデイの方が釣りにくいのは明らかだ。特にワームやメタルという疑似餌には食い渋る。その点、さすがにイソメやシラサエビなどには劣るが、生エサであるゲソで釣れなければ、そこにはカサゴがいないのだと見切ることもできる。
あえてゲソでやる理由
筆者の場合、たとえば競争率の高いアジングのポイントには、日中からゲソを持って入ることにしている。そこで先述のような極小ヘッドとゲソを組み合わせて、アジが入ってくる時間まで雑魚を釣って時間を潰す。場所に先に入ることでアジも優先的に打てるし、雑魚釣りも楽しめてお得だ。
そんな暇つぶしの中で、カサゴが釣れてくれると嬉しい。ゲソングの対象魚として、カサゴはメバルと並んでビッグワンだ。フグ、フグ、ベラ、フグ、カサゴ!とくると嬉しい。
ワーム代が節約できる意味でも、ゲソでやる意味は大きい。ゲソは歯のある魚の攻撃にもある程度耐えるし、ほんの切れカスのような状態になっても、キュウセンなどがバイトしてくることがある。コッパグレなどもいい引きを見せる、なかなか魅力的な釣りなのだ。
ただし、エサそのものには耐久性があっても、ラインにはない。フグやベラは、よくジグヘッドの上のリーダーをエサ取りにきた勢いで噛み切ってしまう。参考までに私はカサゴも狙って日中のゲソングをする場合、リーダー8lbにスナップをかましている。これで切られることはほとんどない。