盛り上がってきた三重県・志摩沖のマグロチャレンジ。ナブラ撃ちやジギングで、キハダだけではなくメバチマグロが釣れている。このチャンスを逃してはなるものかと出撃!
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・田中こうじ)
志摩沖でジギングマグロ
7月21日、志摩沖ジギングマグロの今季初チャレンジはかすりもせずに撃沈。リベンジの8月1日、午前4時半に出船。約2時間のクルージングで大海原に到着。鳥やナブラはないが、6時半にスタートした。
タックルは5ozロッドにジガー2000PG。PEライン3号とナイロンラインリーダー80lbをFGノットで結束、フックはジガーミディアムチェイスの9/0を前後にセット。ジグはシルバーゼブラグロー220gだ。
ジャーク&フォールで誘う
ミヨシからジグを落とす。船長は50mぐらいをフワフワと狙うのがお勧めとのこと。ジグが少々重いかもと思いながら60m沈めてジャーク&フォール。風が強くドテラで流されるので、いい感じにラインが払い出される。船長は、反応が入るとアナウンスしてくれる。そのタイミングで反応のあった水深にいかに素早く合わせるかがキモだ。
100m出してイトフケを取ると、ラインの角度は45度ぐらい。ということは50mを攻めるには、約1.4倍のライン長が必要だ。20mを速巻きしてジャーク&フォール。いい感じでジグが潮をかむ。
1投目でヒット!強烈ファイト開始
2ジャークしてロングフォールを入れるとフケるライン。ん?ジャークしても重みがない。巻き上げてロッドをあおるとドスンッ!ひと流しめの1投目でヒットだ。
20m巻き上げると、ようやく釣られたと気づいたのか、グングンと頭を振って潜りだした。船長が、「メバチですね。30kgはありそう」とひと言。重々しいが50mも潜らず止まる。
ストレートポンピングで20m浮かせると、頭を振って再び潜る。スピードはないが、めちゃめちゃ重い。50mの攻防を繰り返す。すでに30分経過。それでもフルドラグでスプールを押さえて魚にプレッシャーを与え続けていると、ガクガクと激しく首を振ったかと思うと、別の魚のように走りだした。
ひょっとして今まで本気ではなかったんですか~?軽く100m潜られて動かなくなった。必死のストレートポンピングで応戦していると、急に浮きだした。サメにやられたのかと思うほどスルスルと浮いてくる。
良型キハダマグロ確認
やがて魚体が見えた。え?黄色のライン。同船者が「キハダや!」叫ぶ。姿を見せつけるように泳いで潜ったかと思えば、止まらない。フルドラグのスプールを押さえる左の親指は指紋が擦り切れるほどだが、止まらない。「軽く40kg、ひょっとすると50kgあるかも」と船長。
先ほどから浮かせることが難しいのは、フックを背負っているからか。フックを背負うとは、リアフックは口元に、フロントフックがエラや胸ビレにフッキングすること。すでに2時間経過。何度も給水し船長からリンゴをもらい、絶対に獲りましょうと同船者に励まされ、食いしばってラインを巻き取る。
50mの攻防を制し、20mの攻防で姿が見える。疲れたマグロは、回りながら浮いてくる。回ってくるときに頑張ってラインを巻き、回っていくときは耐える。分かってはいるが、どうしても逆転するスプールが止められない。それでも残り10mまで浮かせてきたが、あざ笑うかのように再び沈むキハダ。