日本人に非常に愛され、その食卓を支えるタコ。需要を満たすために大量に輸入もされている海産物ですが、養殖することはできないのでしょうか。
(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)
輸入が支える日本のタコ市場
たこ焼きをはじめ、様々な日本料理に欠かせないタコ。日本人は世界でもっともタコを消費する国民で、一説には全世界のタコ消費量の60%は我々の口に入っているといいます。(『爆買い、乱獲…悪魔の魚、仁義なき争奪戦 庶民の味タコの輸入価格が高騰、官民で対策も』SankeiBiz 2018.4)
全国的にタコは漁獲されており、水揚げは年間3万トン前後とかなりの量を誇ります。しかし輸入量はなんとその1.5倍に登り、国産では全くまかなえていない状況です。
輸入先はモロッコ、モーリタニアなど西アフリカからの輸入が多く、全体の7割にあたります。しかしこれらの国のタコについては、近年のヨーロッパ方面での需要も高まりつつあることから価格が高騰しており、今後も安定的に入荷できるかどうかはわかりません。
タコの養殖はできない?
水産物の消費量が多い我が国では、様々な魚介の養殖が行われています。現状を踏まえればタコについても養殖の需要があるはずなのですが、現状では日本のみならず世界でも行われていません。一体なぜでしょうか。
実はタコについても、養殖の技術自体は確立しています。とくに2017年に日本水産がマダコの完全養殖技術の構築に成功したことは大きなニュースとなりました。(『日本水産がマダコ完全養殖 世界で2例目、量産へ前進』みなと新聞 2017.6.8)
しかし、タコは他の養殖可能水産物と比べると「生きた餌」を好む習性が強く、これが養殖の普及化への大きな壁となっています。餌の飼育や採取のコストが高いために経済性に乏しく、商業的な成功はまだ少し先の話になると見られているのです。
「倫理的な問題」がある?
さらにもう一つ、タコ独特の事情がタコ養殖化への大きな障壁になっているという意見があります。それは「タコの養殖の倫理的な是非」。
水族館などで、タコが瓶の蓋を開けて中の餌を取り出すところを見たことがある人も少なくないと思います。また自然環境下でも、海底に落ちたゴミなどを道具のように使う個体が見られています。
このように、タコは無脊椎動物の中でも飛び抜けて高い知能を持つことで知られています。そのためそのような生物を「食用にするために人為的に飼育する」のはどうなのか、という意見が、研究者グループから発せられています。(『「タコの養殖はやめるべきだ」と科学者が主張する理由とは?』GIGAZINE 2019.5)
もちろん賛否両論あります。その是非についてここで語るつもりもありませんが、ある意味でタコは「養殖・栽培という行為の倫理観」について問い直す存在といえるのかも知れません。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>
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