居ないハズのアジが釣れた? 真冬の沖堤サビキ釣り【神戸第8防波堤】

居ないハズのアジが釣れた? 真冬の沖堤サビキ釣り【神戸第8防波堤】

この冬は異常な暖冬。そのせいか大阪湾各地の釣果情報は意外にも賑わいを見せている。2月になっても最高気温が15度との予報を聞いては、家でジッとしていられない。そこで、2月15日に神戸第8防波堤に釣行した。

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(アイキャッチ画像提供:WEBライター・伴野慶幸)

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海釣り 堤防釣り

ターゲットはサビキ釣りでアジ

当日のターゲットは、サビキ釣りでのアジ。25cm超の良型マアジ、通称「デカアジ」も視野に入れている。利用したのは松村渡船。2月はオフシーズンに加え、天候不良の日もあって出船回数も釣り人も少ない中、船長は釣り人のターゲットに応じた情報を提供してくれる。

私には「最近の様子は、小アジが中心でデカアジは多少交じる程度。サビキでのアジ狙いなら6、7、8防波堤が良い。8防なら北側の方が釣れる可能性が高い。竿下狙いか飛ばしウキ使用かは日によってかわる」とアドバイスしてくれた。

目的に応じて波止へ上がる

午前4時発の便には20人ほどの釣り人が乗船。シーバスも釣れているとの事で、ルアーマンたちはポーアイ沖波止へ。アジ、ガシラ狙いのエサ釣りの人は6、7、8防へと分かれて下船していく。

8防には私とベテランの釣り師が下船し、後から他の渡船利用の若者2人組も加わって、4人が波止の北端に釣り座を構えた。広い波止は貸し切り状態だ。

居ないハズのアジが釣れた? 真冬の沖堤サビキ釣り【神戸第8防波堤】8防北端(提供:WEBライター・伴野慶幸)

なお、このエリアの沖防波堤に渡す渡船店は複数あるが、出船場所や出船時間が随時変動するので、各店のホームページなどで釣行前に確認したい。乗船時には救命胴衣を着用の事。

神戸第8防波堤の概要

今回釣行した神戸第8防波堤は、ポートアイランドの東側に位置する南北400mほどの防波堤。神戸港港湾計画による航路拡張のため、数年以内の完全撤去が決定しており、波止の南端の先には立ち入り禁止の柵が設置されているが、残存している部分でも十分な広さが感じられる。

足場が良く、海面からの高さも4m余りと安全で、回遊魚、根魚、ヘチ・落とし込み釣りでのチヌと釣り物が豊富な好釣り場として、今なお多くの釣り人に親しまれている。

サビキ釣りタックル

当日のタックルは竿下でのサビキ釣り仕様。磯竿5号5.4mに、道糸4号を巻いた両軸リールをセット。マキエカゴはサビキの上下それぞれに付けるダブル方式とし、上カゴとサビキの間にクッションゴムを介した。

デカアジも交じると言う事で、サビキはフラッシュ仕様の目立つサバ皮の6号バリで幹糸6号、ハリス4号の太仕掛けを選択した。デカアジにも対応できるよう、魚体が大きくても絡みにくく耐久性のあるサビキを、最短で竿下の海底ぎりぎりに降ろし、上下からまきエサをサビキの周りにまとわせて連掛けを狙い、巻き上げの際にはテンションを極力少なくしてバラシを避けると言う工夫を施している。

夜明け直後まで無反応

5時前からサビキ釣りをスタートする。当日は小潮で5時過ぎの干潮から11時過ぎの満潮と、朝マズメの条件が良くないせいか、それとも暖冬とはいえ、2月相応の状態なのか、夜が明けても魚の反応がない。

片手間に置き竿にしていたズボ釣りの仕掛けでミニガシラが釣れたが、これはリリース。ウキサビキで挑むベテラン師にもアタリはなく、「ちょっと前は釣れてたらしいんやけどな」と渋い顔。ショートロッドでサビキとライトジグにトライする若者たちも釣れていない。

西向きで小アジ手中

私たちが釣り座を構えた波止の北端は、すぐ目の前に6防があり、8防と6防との間の「水道」と呼ばれる航路がサビキの定番のポイントなのだが、釣れない時にはその場所に固執せず、次の一手を試みるのも釣果を上げるためには必要だ。

「アジは潮の緩い所やかわり目の所にも溜まる」と言う船長からの過去のアドバイスを思い出して、西向きに釣り座をかえてみた。

それでもしばらくは状況がかわらなかったが、7時前に竿先から、ブルブルとした感覚が伝わってきた。慎重に巻き上げると待望の小アジが姿を見せた。メッシュバケツに入れてしばらく生かしておく事にして追釣を狙う。

アタリは少なく持ち竿スタイルでは疲れるので、置き竿スタイルで臨む中、忘れた頃に竿先が震え、小アジを拾う事ができた。私だけが小アジを釣っているのを見て、ベテラン釣り師も若者たちも釣り座を西向きにかえた。

居ないハズのアジが釣れた? 真冬の沖堤サビキ釣り【神戸第8防波堤】置き竿で狙う(提供:WEBライター・伴野慶幸)

4人並んでのサビキ釣りだと、アミエビのまきエサが効き、小アジの群れを足止めできる格好の共闘状態を形成。ポツリポツリながら4人の誰かは小アジを釣り上げる状態になった。この日の鉱脈は西向きだったようで、先陣をきって掘り当てた私は内心ニンマリ。

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