今冬の冷え込みは例年以上。釣り場はどこも結氷し、氷割りから始まるケースが少なくない。当然、アタリは少なく厳しい状況。そのような時は放流量が多く、ある程度水深もあり、しかも桟橋で手軽に狙える場所が面白い。埼玉県本庄市にある間瀬湖の桟橋なら、そのような条件を兼ね備えているのでこの厳冬でもアタリがある。あとは釣り人の腕次第。決まれば面白い釣りができるだろう。
概況&ポイント
水位は満水。
厳しい冷え込みが続いているため釣果はいい人で10~20枚程度。
風のない早朝は水面が結氷していることもある。
釣れるのは尺上のきれいな魚なので、この数でも十分に楽しめる。
間瀬湖には東家、かわせみ、山水、一力と水深や形状が異なる桟橋が架けられている。
午前中日陰なのは東岸の桟橋で、一力だけは早い時間から日が当たる。
しかし日が落ちるのも早いので、好みで選ぶといいだろう。
比較的風に強いのは山水桟橋。
エン堤方向から見ると岬の裏側に位置するので、とくに北風にはめっぽう強い。
水深が深いのは東家桟橋で、とくにエン堤寄りの桟橋は竿21~24尺チョウチン釣りが可能だ。
深場ほど日並みの差が激しくないので、長竿使用が苦でないなら、この桟橋に入るといい。
下流側の深場(竿21尺)から上流方向に向かってなだらかに浅くなっていくのが、一力桟橋。
山水桟橋も同様だが、水深3m以下など極端に浅くなるエリアは狙わない方が無難。
突き出したかわせみ桟橋は風に弱く流れもでやすいので、風が穏やかな時に入釣したい。
この時期のオススメは、山水桟橋。
適度に水深があって(本湖向きの深い所で竿18尺、浅い方で15尺)風にも強い。
入釣者が多く絶えずエサ打ちされているので、居着きの魚は多い。
釣り方とエサ
冬でも上に魚がいる。
これが間瀬湖の特徴。
そのため厳寒期にも関わらず浅ダナ(タナ1~2mで水深は5m以上が理想的)で狙える。
今年は雪が多く、雪代の影響で底水が冷えてしまった時はとくに浅ダナが有利。
ただし強風時や流れが強い時は避けた方がいい。
竿は13~16尺。
短竿はここではあまり通用しない。
できるだけ沖にウキを立たせた方がアタリはでる。
ただし桟橋直下の水深が十分あるエリアなら竿10尺前後のチョウチン釣りも狙い目。
エサはともにウドンセットがいいだろう。
浅ダナウドンセットのタックル例は3面参照。
常連は深場(水深16尺以上)に入り段差の底釣りを選択している。
安定感ではピカイチだろう。
長竿でのやり取りが楽しめるし、食い渋りにも強い。
しかし、日並み次第ではグルテンを用いたバランスの底釣りでも釣れる。
しかも流れに対してはバランスの方が有利だ。
エサ慣れしたヘラはグルテンを食わないなどと決めつけずに、ぜひ試してみてほしい。
条件的には深場、最低でも水深4m以上はほしい。
また波除けパイプがあるエリアなら、できるだけその近くに入り小さなアタリでも取れるようにしておきたい。
スタートはグルテンセットで、ある程度エサ打ちが進んだら両グルテンに切り替えて、あとはじっくりアタリを待つ。
早い打ち返しで釣れる時もあるが、大抵の場合はエサの打ち過ぎで自滅するパターンの方が多い。
バラケは最小限、グルテンも開きを抑えたものをスタート時に使い、アタリのスピードを加味して開き具合を調整する。
最初からドン開きのグルテンを使うと、でるアタリもでなくなる。
となれば基本のグルテンは『アルファ21/マルキユー』。
セット釣りならば食わせはこれでいいだろう。
両グルテンなら、アルファ21を軟らかくして使うか『グルテン四季/マルキユー』などをブレンドする。
さらにハリ付けは上下のエサとも小さめ。
吸い込む力がとても弱くなっている時期なので、大エサでは見向きもしないことさえある。
さらにエサの大きさに対するハリの大きさ、ハリに対するトップの浮力を総合的に考慮して、小さなアタリを取れるような工夫を常に怠らないようにしよう。
バランスの底釣りのタックル例は別図。
<伊藤さとし/TSURINEWS編>
入釣料……400円、現場売り500円、桟橋1000円。
関越自動車道本庄児玉ICを下りたら藤岡方面へ。JR八高線のガードをくぐり一つ目の信号を左折し、約4.5kmで間瀬湖エン堤。