年末年始は釣り人にとっても、せっかく長めの休みを取る事ができるチャンス。冬場とは言え、水温が下がりきっていないこの時期は、場所さえ選べばいろいろな魚が狙える。今回は、年末年始に関西から投げ釣りでの遠征にオススメのポイントを2カ所紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・長谷川靖之)
年末年始連休に遠征釣行はいかが
この冬の年末年始は、1月4、5日が週末なので、例年よりも大型連休になる人も多いのではないだろうか。お正月は、こたつに入ってお酒を飲みながらおせち料理を食べるのも良いが、さすがにそれだけでは間が持たず、段々と釣りの虫がうずきだす。
この時期は天候によって釣行計画が左右されるが、水温はまだ下がり切った状況ではないので、魚種によってはまだまだ活性が高い。
今回は私がよく投げ釣りに出かける、愛媛県宇和島市にある三浦半島周辺と、関西圏の釣り人御用達とも言える、和歌山県の串本周辺を紹介したい。
1、愛媛・宇和島市三浦半島遊子周辺
愛媛県宇和島市にある超有望なポイントを紹介。小さな湾に数多くある桟橋からの投げ釣り場だ。
超高級魚アカアマダイも視野に
ポイントは水が浦湾に浮かぶ複数の浮き桟橋である。近年この海域ではイトヨリダイが増え、投げ釣りでも良く釣れるようになった。サイズは30~45cmで、まれに50cm近い大型も釣れる時がある。
さらに、このポイントでは高級魚のアカアマダイが釣れる。イトヨリダイほど確率は高くないが、アタれば40cmを超える良型がほとんどである。
ノマセではヒラメが
またサビキで小アジを釣ってノマセ釣りをすれば、ヒラメも交じるので、あれこれ目移りしてしまう。私は少々欲張りだが、竿数を4、5本に増やして、3本は虫エサを使ってイトヨリダイ、アマダイを狙い、2本は生きアジを付けたノマセ釣りを行う。
水深が足元で30m以上の深さ
桟橋は複数あるが、どこでも大差なく釣れる。水深は足元でも30m近くあるので遠投は不要だ。桟橋の端から港の内外広範囲を探るようにする。ヒラメのノマセ釣りは仕掛けを足元に落とし込むだけで良い。
用意しておきたい仕掛け
仕掛けはイトヨリダイ、アマダイを狙う場合は、オモリ30号の遊動テンビンを使い、ハリス8号の吹き流し式を1本バリ仕掛けとする。ハリは丸セイゴサーフ16、17号、ユムシコウジ17、18号が良い。
ヒラメを狙う場合は、胴突き1本バリ仕掛けとする。ハリスは10号でやや太め、親バリは超人ヒラメLサイズで、私は孫バリとしてトリプルフックの飲ませバリをアジの背中に打つようにしている。これによってアタリがあった時のフッキング率が高くなると考えている。
なお、この釣り場は50cmを超えるような大型のワニエソがバンバンとアタってくる。エサの生きアジと仕掛けの予備は多めに用意しておく方が良い。
遊子
所在地:愛媛県宇和島市遊子
2、和歌山・串本大島
大阪市内から3時間弱で出かけられる魅惑の遠征場所、和歌山県西牟婁郡串本町に紀伊大島(通称・串本大島)を紹介する。
狙いは尺カワハギ
この釣り場は南西向き一帯の地磯と、白野港の先にある通夜島の地磯がポイントとなる。ともに渡船利用となり、白野港から出船している。釣り場が南側を向いているので少々海が荒れても渡船が欠航する事がなく、安心して計画を組めるのがこの釣り場の良い点である。
狙いは30cmを超えるカワハギで、時には35cmを超える特大サイズがヒットする。これからの時期のカワハギは水温低下で肝が肥大しており、おせち料理に飽きたタイミングでのカワハギ鍋は最高である。
有望な磯群
釣り座は船長に任せても良いが、年末年始はまだ水温が下がり切っていないので、私はヨコヘラ、ガリガリ、シミズ(いずれも磯の名前)などの浅場を意識して狙うようにしている。
エサはマムシオンリーで夜明けから夕方4時の最終便までみっちり狙う時は5000円分くらいを用意する。仕掛けは固定式30号のテンビンにオーソドックスな吹き流し式の2本バリである。仕掛けの全長を90cmくらいまでにまとめるようにしている。
細ハリスは厳禁
カワハギはハリを飲み込んでしまうと、ハリスに傷ができてしまい、細いハリスだと魚が掛かって、巻き上げ途中に切れてしまうので、私はスピニングB12号のハリに6号ハリスを結んでいる。
エサのマムシはハリいっぱいに刺すようにして、垂らしは出さない。最近、この界隈のカワハギも釣り荒れ気味で、以前のような手持ちスタイルではなく竿を3、4本出して置き竿で狙う方が的確に群れを捉える事ができる。
1本は近投、残りは遠投
私は3、4本のうち1本は50mより手前の磯と砂地の境目付近に仕掛けを置き、残りはいずれも遠投して左右に幅広く探っている。カワハギは群れで移動しているので、1尾釣れると連続してバタバタとアタリが出る。そんな時はできるだけ手返し良く集中する事が釣果アップに繋がる。
<長谷川靖之/TSURINEWS・WEBライター>