内房上総湊といえば『シャクリマダイ』と言うほど、伝統釣法でのマダイ釣りが盛ん。11月24日(日)、この釣り一筋で同港に通う釣友の鈴川さんから「彦次郎丸を仕立たので一緒に」と誘われて釣行。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 リポーター・坂本 康年)
彦次郎丸で鴨居沖へ
低気圧の影響で前日はシケ。当日の暗いうちは雨・風が強く、しばらく待機して7時すぎに出船。6人を乗せて畑中由造・大船長操船の彦次郎丸で東京湾を横断。鴨居沖へと向かう。到着するとエサの活エビが配られ開始。
シャクリマダイの釣り方
雨は小降りだが風はまだ強く波が結構高い。指示ダナは33ヒロ(約53m)。「ミチイトの目印を見て」とか「イト巻きから何回分出して」など、慣れないうちは難しいが、当日は全員が手バネで、この道何十年のベテランが多く、タナ取りはスムーズ。
この釣りは船長も操船しながら竿を出すので、初心者は見て聞いてマスターすることが肝心。 また、名前の通り頻繁にシャクリをいれてエビが跳ねているようにアピールするのがキモ。
マダイやホウボウが顔見せ
1時間ほど船中でアタリはなかったが、9時10分に左ミヨシの鈴木さんにヒット。すぐに右胴の間でもアタリ。さらに釣友が続く。
右舷はホウボウだったが、鈴木さんと釣友は小型ながらも本命。鈴木さんはこの道約20年のキャリア。一手、二手のアワセもスムーズに5分後に2尾目を上げる。
釣友も同様のキャリアで、同港主催の大会での優勝経験を持つ腕前。そんなベテランのアワセは見事で、見ていて気持ちがいい。
当日最大は1.5kg級マダイ
右ミヨシの斉藤さんは、鈴木さんの師匠らしく、前半は苦戦したみたいだが11時半に1尾目を上げると、すぐに1m近いサワラをゲット。ビシマ釣りが大好きで外房大原通いが長かったらしいが、今は内房のシャクリ釣りに力を入れているようだ。13時前に、当日最大の1.5kg級を上げ、腕前が確かなところを見せてくれた。
正午すぎに時合い到来
久しぶりの釣行の私だったが、10時前にカンパチを上げると、30分後に1kg級本命。さらに正午すぎに久里浜沖の30ヒロ(約48m)のポイントで入れ食いタイムが到来。私も連発、カンパチの2尾目のオマケも付く。
鈴木さんは13時に5尾目と独走。合間にホウボウやハナダイ、サバフグなども釣り、忙しそうだ。
右舷胴の間の佐藤さんはシャクリを始めて5年くらいらしいが、「手にダイレクトにくる引きは興奮もの」と、すっかりハマッているようだ。数は出なかったが、本命に加え、カンパチの引きも味わえてまずまず。
無料レンタルがありクーラーひとつで釣行可能
朝方の強風は次第に収まり、午後になるとベタナギ状態。潮が効いてきて活発なアタリが見られトップは5尾。船中最大は1.5kgだったが、今の時期は1kg弱級が主体。しかし、いつ大型がくるかもしれないのが内房。乗っ込み時期には6kg、7kgが上がるだけに油断は大敵。さらに、サワラやカンパチにワラサやイナダといった青物も期待十分。伝統釣法でマダイと青物ゲットを目指してほしい。
同船は手バネは無料で貸し出ししているので、クーラーひとつで釣行可能。気軽に楽しめる。
<週刊つりニュース関東版 リポーター・坂本 康年/TSURINEWS編>