『サケ有効利用調査』を実釣取材 61cm&70cmオス手中【手取川】

『サケ有効利用調査』を実釣取材 61cm&70cmオス手中【手取川】

今年も石川県白山市で行われているサケ有効利用調査に参加したのでレポートしたい。手取川のサケ釣りは、サケの調査目的で行われている。

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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・松森渉)

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サケ有効利用調査へ参加

釣り人は調査員として参加するので、事前に申し込みが必要だ。調査当日、「当選通知書」と「誓約書」を提出し、「身分証明書」を提示して「従事者資格承認証兼釣獲結果票」とゼッケンを受け取る。

受付開始は午前6時半だが、私が到着した午前4時には既に何十人もの釣り人が管理棟に並んでいた。それもそのはず、手取川のサケ釣りは、エリアが限られている上に変化が少ないので、本当に釣れる場所は少ない。場所取りの優先順位は受付順のため夜中から並ぶ人もいる。調査目的とはいえ、釣りに来たからには魚を手にして帰りたいのは釣り人のさがだ。

『サケ有効利用調査』を実釣取材 61cm&70cmオス手中【手取川】有効利用調査区域(作図:週刊つりニュース中部版 APC・松森渉)

今更並んでも大して変わりないと開き直って車で仮眠する。そして、思ったより早く受け付けが始まり、慌てて準備して川へ。当然人気ポイントには釣り人がズラリだ。

私は管理棟前から釣りを始めたが、アタリはない。上流部を見るとサオが曲がっている。上流の方がいいかも。

釣友に70cmオス

開始20分で場所移動。良いポイントは空いていないだろうが、ピンポイントにサオ抜けはあるはず。そんなハリの穴のようなポイントを求めて放浪する。

すると、上流の瀬が落ちてきた最初のテトラ前が空いていた。テトラがあるので立ち位置が決めづらい上、サケがテトラに潜り込んだらアウトになる、釣りにくいポイントだ。「ここだ」と心で確信した。水中イトはフロロカーボンラインの5号、ハリは20号。エサはサンマの切り身。

『サケ有効利用調査』を実釣取材 61cm&70cmオス手中【手取川】タックル図(作図:週刊つりニュース中部版 APC・松森渉)

まずは手前の流れから流す。そして徐々に流芯と流す筋を変えていくがアタリはない。

下流を見ると、釣友の宮口さんにヒット。サオを絞り、引きを楽しんでいる。釣り上げたサケは70cmほどのオスだった。

『サケ有効利用調査』を実釣取材 61cm&70cmオス手中【手取川】引きを楽しむ宮口さん(提供:週刊つりニュース中部版 APC・松森渉)

筆者にも61cmオス

私の方は、少し立ち位置を下流へずらして先ほどと同じように攻めていく。何投目だろうか、目印がススーっと横へズレた。きた!すかさずアワせると確かな重量感。ここでもう1回大アワセを入れてがっちりとハリ掛かりさせる。ここからが本番。テトラがあるため下流へは下りづらい。手前にテトラがあるので正面で勝負できない。上流へ引き上げて勝負するしかない。

サオを絞り上流へテンションコントロール。しかし簡単には付いてきてくれない。首を振って抵抗する。それでも何とかテトラの上流へ引き上げた。型は思ったより大きくなさそうだ。一気に決めようと、手前に寄せて河原に引き上げた。釣り上げたサケはオスで、サイズは全長61cmだが、きれいでフレッシュだった。

『サケ有効利用調査』を実釣取材 61cm&70cmオス手中【手取川】念願のサケに思わず笑顔(提供:週刊つりニュース中部版 APC・松森渉)

サイズアップを目指してサオを振るがアタリはない。周りも朝イチは釣れていたが、太陽が昇り暖かくなってきたら釣れなくなっていた。

サケ有効利用調査の結果

昼食を済ませ、最上流部から探っていったが状況は変わらず。1人また1人と釣り人が諦めて帰って行く。私も帰りのことを考えて少し早いが午後2時に納竿とした。

結果を管理棟に報告。アンケートを記入して帰路についた。今年は全体的に型が小さいと地元の人が話していた。サケの漁獲量も減少傾向にある。

私が釣った貴重なサケは、身はチャンチャン焼き、頭はかぶと焼き、白子とレバーと心臓は塩とコショウを振りバター炒め、骨に付いた身も焼いて食べ、尻尾は油でカリカリに揚げていただいた。自然の恵みに感謝。

<週刊つりニュース中部版 APC・松森渉 /TSURINEWS編>

▼この釣り場について
手取川
問い合わせ:手取川サケ有効利用調査実行委員会事務局=電話076(278)8131
この記事は『週刊つりニュース中部版』2019年11月29日号に掲載された記事を再編集したものになります。