年も明けると、関西のカワハギ釣りは徐々に南へと人が向かうようになる。明石海峡周辺では12月中旬まででほぼ終了し、加太周辺もめっきりと数が減って終盤の様相。それと入れかわるようにしてシーズン本番を迎えるのが中紀・白崎から日ノ岬沖にかけての深場や、南紀・串本湾内だ。
ナギかと思いきや波は高く大揺れ
年明け早々に出かけようと思っていたが、荒天続きでタイミングが合わず、釣友の山本敦樹さんと出かけたのが1月7日だった。
数日前の予報では、風が収まりなぎになるのでは……と、思っていたが前日の予報ではまたまた北風……。
由良糸谷の尾張屋に連絡をすると、「風はあるかもしれないけれど出る予定にしています」ということで、当日は朝7時の集合時間に合わせて現地へ。
この日は満船(といっても尾張屋では、ゆったりと釣りができるように、8人を満船としている)で、私が右舷ミヨシ、2番目に山本さんが入って7時半の出港となった。
目指すポイントは日ノ岬沖の40~45m。
日ノ岬沖までは由良から出ると比較的近く、ゆっくりと走っても30分ほどの航程だ。
ただ、神谷の一文字を越えるころには、波が高くなり船は大揺れ。
日ノ岬沖に着くとほんの少しだが波はマシな感じ。
この日のタックルは愛用のロッド、『ステファーノ180/SHIMANO』と『ステファーノ101XG/SHIMANO』の組み合わせにPEラインの0.8号、リーダーは3号。
ミキイト4号にハゲバリ4、4.5号とキツネタイプの6.5号を組み合わせた3本バリ。
オモリは愛用の『攻めダルマ30号/Fujiwara』。
中オモリは仕掛けの上部に2号と中間に0.5号を打った。
上下動を和らげるため、遠投
オモリ着底後、とりあえず少し上での誘いをしっかりとしてからゆっくりとオモリを着底させてゼロテンションに……。
が、船の上下動が大きくて、うまくテンションを保てない。
たまに不用意にガツガツッと大きなアタリが出るが、ことごとくバラシ……。
「こりゃいかん」ということで、少しでも上下の動きを封じるために遠投してみる。
仕掛けを速く沈めるために、オモリもタングステンの『TGスカリー/Fujiwara』に変更した。
オモリ着底後、軽く誘って仕掛けを斜めにするイメージでテンションを抜いてみる……。
するとスススッと穂先に擦れるようなアタリが出て、アワセ幅を大きくしながらの巻きアワセでドンドン!してやったり(笑)
ただ、それも潮が速くなると釣りづらくなってきた。
表層水温15.2度に対して、カワハギの動きはかなり速く活性が高い様子。
おそらくは底の水温はやや高めなのでは……。
そこで、遠投してから徐々にサオ下へ仕掛けを持ってきて、そこからは誘いの時間をじっくりとかけて、波が一瞬収まった合間にアタリを取りにいくスタイルに。
中層でゆっくりめの誘いをかけているとモワッとか、ゴソゴソッと仕掛けに触ってくる感触が伝わってくる。
魚の反応を得られたら、そこからは寄ってきたであろうカワハギを掛けにいく。
揺れでうまく掛けられないこともあるが、活性が高いのか掛け損ねても、次のアタリでしっかりと掛かってくれる。
残念ながら、カワハギを掛けたときには、ほかの2本のハリは素バリになってしまっていることもあったが、ダブルもありで昼前の潮止まりまでに17匹をキャッチ。
バラしたことも考えると、この日は35匹くらいは釣っておかないと……と、反省。
ま、同行の山本さんが13匹で2番手、3番手が12匹だったことを考えると、釣果としてはまずまずかな……。
しかし、カワハギ釣りは1度行くと、すぐにまた行きたくなる、魔力を秘めた?釣りである。
<週刊つりニュース関西版 APC・松村計吾/TSURINEWS編>
尾張屋