私のホームグラウンドである紀東磯は、12月に入っても水温が18度台を推移し、本来なら尾長グレも狙える水温なのだが、水温が高い割にはグレの活性がイマイチ。黒潮の蛇行の影響もあるのだろうか。
そんななか12月26日に三重県・大紀町、錦の磯に出かけた。
グレの攻略レシピ
いつもお世話になる坂口渡船で午前6時に出船。
船長から西風が10mぐらい吹く予報だが、カツオ本島に行かないかとのことで渡礁した。
マキエは生オキアミ6kgに、配合エサは『V9』徳用、『遠投ふかせTR』各1袋と新製品の『グレパワーV11』(いずれもマルキユー)を2袋混ぜ合わせる。
V11はマルキユーが独自で新開発したオキアミを模した視覚集魚&未来型(超摂餌ペレット)の「M.S.P(マルキユー・シンクロ・ペレット)」を配合。
サシエはマルキユーの『スーパーハード』のL、『くわせオキアミV9』のL、『特鮮むきエビ』。
スーパーハードの一部には『ウマミパワーエビ』を添加した。
各サシエはローテーションして、できるだけ食いの良いエサを見つけるのと、少しでも変化を与えて口を使わせる。
強風のなか、高活性
7時、まずは船着きで釣り開始。
港方向からの北西風がきつい。
潮は動いてなさそうで透けている感じだ。
でも3ヒロほどのタナで1投目からアタリ。
30cmほどのイズスミだ。
魚の活性があることに期待が膨らむが、その後はどこを攻めてもサシエが残らず、サシエをいろいろローテーションしても変わらない。
9時30分ごろ、予報通り西風(紀伊長島方面からの風)がきつく、マキエがうまく投げられないため、マキエに『ぶっ飛びボイル』を添加。
これで狙いのポイントまでストレスなく投げられるように調整する。
アタリエサを見つけ、良型グレをヒットさせる
サシエの特鮮むきエビが1回残ってきたので、次も同じサシエを使うとうまくフッキングして、25cmほどのカワハギが上がった。
その次も同じポイントにサシエは特鮮むきエビで狙うと、ウキがゆっくり消し込まれた。
アワせると重量感あり。
魚の動きからして本命の予感がする。
慎重にやり取りして海面を割ったのは、なんとよく肥えた良型グレ。
西風が強くすくいづらかったが、なんとかゲット。
42cmの納得サイズだ。
潮の流れはほとんどない状況の1尾にビックリだ。
サシエの反応で活性を探る
その後はまたまたサシエが残らない状況が続く。
潮は東側に流れだすが、滑っている感じでサシエは残らない。
ウキを00号に替えG5のガン玉を2つ段打ちにして、強制的に沈めていくと23cmのグレがヒット。
このパターンかと続けるが、サシエが残らない。
やがて東側に滑っていた潮の底潮が、うまく流れだした。
30m沖でヨレができ、仕掛けを入れていくと25cmのグレ。
さらにくわせオキアミV9で30cmグレ、特鮮むきエビで35cmグレと、サイズアップしていく。
その後入れ食いモードかと思ったが、サシエが残らない。
サシエが残る所を探して特鮮むきエビを付け、30mほど遠投し仕掛けを流すと50mほどで仕掛けが吸い込まれていく所があった。
サシエが残っていればと思っていると、ミチイトが走った。
さほど大きくはないが35cmのグレだ。
エサのローテーションで本命のアタリを引き出す
その後はサシエが残らなくなり、納竿の午後3時を迎えた。
今回は西風が強く、そしてエサ取りが多かった。
しかもグレは活性が低いのか、なかなか動いてくれない状況だった。
さらに西風が強くマキエが狙っているポイントにまけない状況だったが、そのなかで活躍したのが本来はボイル用でもある「ぶっ飛びボイル」だ。
これを少し混ぜることで、風に負けることなく狙ったポイントを攻められた。
雨天時、雨によりマキエに水分が多めになったときも役立つ。
私は釣行時には必ず携帯している。
そしてサシエでは特鮮むきエビで今回の最長寸42cmグレを引っ張り出せ、サシエのローテーションの必要性も再確認できた。
今後の紀東磯の状況だが、水温が下がり安定してくれば良型グレも動きだすだろうし、潮さえ動けばエサ取りに邪魔されることなくグレの口元まで届けられると思う。
その時に違和感なくサシエを吸い込みやすいサシエのローテーションが重要となる。
今までサシエは生オキアミとボイルぐらいだという人は、ぜひもうひとつサシエを増やして挑んでほしい。
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坂口渡船
つりエサ市場本店
<週刊つりニュース中部版 APC・武田英敏/TSURINEWS>