秋のトップシーズンも終盤に差し掛かってきたが、今年の大阪湾は、回遊魚の大フィーバーが今なお続いている。11月最初の連休に、第8防波堤で回遊魚フィーバーに遅まきながら参戦してきた。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・伴野慶幸)
タチウオの群れは散発気味
電気ウキ釣りをスタートしたのは深夜0時ごろ。ほどなくしてウキ下2ヒロ半のタナでアタリ。電気ウキがジワーッと沈んでいって、沈み切ったところでアワセを入れるが、途中でバラシ。1時間後のアタリも食い込みには至らずエサをかじられて終わる。
周りでは40cm級のアコウをルアーで仕留めた人やドラゴン級のタチウオを仕留めた親子連れありと、魚の活性は決して悪くない。しかしタチウオの群れは散発気味で我慢の釣りが続く。
4時過ぎ、指4本の良型タチウオを捕獲
「そろそろ本気出す」ではないが、朝マヅメに備えて、4時ごろにタチウオテンヤの引き釣りを並行してスタート。順次西向き、東向きとかえて、キャストしては引いてくるのを繰り返す。すると数投目に西向きでガツンと大きな手応えがあり、大きくアワせるとヒット。強い引きに胸躍る。これがタチウオ釣りの醍醐味だ。
海面まで引き寄せると良型の魚体が見えた。無理は禁物。ぎりぎりまで近くに寄せて、そろりと慎重に抜き上げる。指4本の良型タチウオの捕獲に成功した。
夜明け前後に時合い到来
しばらくの間、我慢の釣りに逆戻りしたが、空がぼつぼつ明るくなりつつある5時半ごろに、タチウオテンヤに再びガツンの感触。アワセも決まり指3本サイズを追加。その後ほどなくして電気ウキ釣りでも指3本サイズが釣れた。
時合い到来、周りでも西向きのあちこちで歓声が上がった。引きよし、見た目よし、食味よしと、タチウオは釣魚の優等生。それが関西では防波堤で手軽に釣れるのだから、何とありがたいことか。
日が昇ってからはサビキ釣り
7時半に小アジ狙いのウキサビキ釣りにチェンジ。ウキサビキのタックルは、軟らかい投げ釣り用のサオにスピニングリール、ミチイト6号に遠投サビキ用の20号遊動ウキをセットし、ハリス1.5号に、7号バリのサビキ仕掛けとテンビン仕様のドンブリカゴを接続する。
そしてテンビンの先にもフラッシュ仕様の3本バリの飛ばしウキ用サビキを付ける。テンビン仕様のドンブリカゴも、フラッシュ仕様のサビキも私のこだわりで、小アジだけでなく良型のアジも狙う作戦だ。タナはウキ下10ヒロ前後に調節して、狙いを海底近くに絞る。
小アジ不発も望外のデカアジ
ところが小アジがさっぱり釣れない。このままではノマセ釣りが始められないと困っていると、8時半ごろ、西向きに流していた仕掛けを何気なく巻き取っていたところ、サオ先にブルブルとした感触が伝わってきた。
魚が付いているのではと期待しつつ海面に寄せると、テンビンの先のフラッシュサビキに白っぽい魚体が見えた。何としてもとりたかったのでタモ入れすると、収まったのは何と中アジを通り越した、厚みもたっぷりの大型マアジ。
神戸港一帯で大アジと親しまれてきたマルアジとは違う。これが船長の言っていた25cmを超えるデカアジだったのかと、望外の獲物に一人小さくガッツポーズ。
このチャンスを逃すまいと、西向きでウキサビキの手返しを続けていると、9時半ごろにウキがズボッと海中に沈んだ。慎重に巻き上げタモ入れし、同サイズのデカアジを追釣。ここでタイムアウトとなり納竿。10時の迎え便で波止を後にした。
船長からの貴重なアドバイスと私の数々のこだわりの釣りが実を結び、指4本サイズを筆頭にタチウオ4匹とデカアジ2匹の釣果に恵まれ、大満足のリベンジ釣行となった。
<伴野慶幸/TSURINEWS・WEBライター>
松村渡船