10月中旬を過ぎて、関西圏でもようやくカレイが釣れ始めたという情報が出てきた。主に兵庫・明石周辺で、まだまだポイントが限定的だが、今後は淡路島や徳島、瀬戸内海などに広がっていくだろう。そんな情報に刺激されて11月2、3日の両日、徳島県でカレイを中心に投げ釣りを楽しんできた。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・長谷川靖之)
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吉野川河口左岸へ釣行
11月2日の昼過ぎに妻とともに堺市の自宅を出発した。妻は昨年からサイクリングを始めて、釣りに付いてくるようになった。私が釣りをしている間、釣り場から足を延ばして自転車で観光を楽しんでいるようだ。
夕方、まずは妻が泊まる鳴門市内のビジネスホテルに到着。ここで妻とは別れ、私は徳島市内を流れる吉野川河口左岸を目指した。ここは10月に入ると大型のニベが釣れるポイントで、これにマゴチやチヌが交じる面白い釣り場だ。
日没と共にヒット連発
午後5時から釣りを開始。足場がテトラなので注意しながら4本の竿を投入する。エサはマムシとユムシで、ユムシコウジ18号の1本バリの大物仕掛けでアタリを待つ。すると早々にドラグを滑らすアタリが出て、まずはキビレ32cmが登場。
最後にリリースするかもしれないので、ストリンガーに掛けて足元に泳がせておく。その後、日没とともに大物のアタリが連発した。続けてキビレ40cmがヒット。その魚をハリから外していると、ウイ~ンという高速のドラグ音。
53cmニベに40cm級キビレが続々ヒット
慌てて竿を手に取ると重量感と頭を振るような、ニベ特有の引きが伝わった。足元まで激しく抵抗を見せたのは53cmの納得サイズだ。その後もニベ38cm、47cmとキビレ37~43cmを3匹追加した。これ以上は、ストリンガーに掛けるところがなくなるのと、翌朝からのカレイ狙いの体力温存のため、午後9時に一旦納竿とした。そして鳴門市内まで戻り、小鳴門海峡の明神に車を止めて車中泊した。
2日目は小鳴門海峡でカレイ狙い
翌朝は、うっすらと夜が明け始めた午前6時から釣りを開始。目の前には早くもきれいな反流点ができており、仕掛けの準備中も期待感に胸が膨らむ。
この日の仕掛けは小鳴門筋の急潮流を釣るため、遊動式テンビンにオモリは33号とし、モトス8号、ハリス5号、ハリはカレイ14号とした。エサはアオイソメと塩で締めたマムシを使う。
いい感じもエサだけ取られ
期待を込めて、仕掛けを次々と投入する。予想通り、沖を流れる本流は下げ潮の激流になっているが、反流点では仕掛けが落ち着いて良い感じである。過去の実績から、この時期にカレイがボウズになったことがない相性のいい釣り場である。
しかし、最初に投入した仕掛けを回収すると、アタリもなくエサがかすめ取られている。そんな状態が午前10時過ぎまで続き、あきらめムードが漂い始めた。
シーズン初物のマコガレイ
イスに座って居眠りの時間が長くなる。すると、ガタンという音でハッと目が覚めた。左から2番目の竿の位置が少しズレている。期待を込めてアワせると、やや重みを感じる。巻き寄せてくるとテンビンの後ろに茶色いひし形の魚影が見えた。
カレイ釣りの一番楽しい瞬間だ。ひょいと抜き上げたのは、手の平よりやや大きい24cmのマコガレイ。小型だがシーズン初物は、やはり嬉しいものである。
時合い突入で本命3連発!
この仕掛けを投げ返したあと、エサの点検で手にした隣の竿にずしっとした重量感。どうやら時合いに入ったようだ。1尾目よりも明らかに重く引きも強い。手前まで来ても最後まで下に突っ込んで姿を見せない。手前の捨て石に注意して抜き上げたのは33cmだ。肉厚で美味しそうな魚体である。
さらにもう1本の竿からは、短くドラグが滑る音が聞こてくる。取り込んだ3尾目は、27cmのレギュラーサイズ。口にハリが掛かっていたので、優しくリリースした。
塩マムシにヒット集中
さらに昼過ぎに、30cm、31cmを追加することができた。エサは5尾のうち4尾が塩マムシにヒットした。エサ取りが多いこの時期は、少しでもハリにエサが残る「硬いエサ」が釣果の分かれ目なのかもしれない。
このまま夕方まで粘ればあと2、3尾は追加できそうな雰囲気だったが、エサがなくなってきたのと、妻からの終了のコールが鳴ったので、午後2時に納竿とした。小鳴門筋のカレイは、今後年末までは十分に楽しめるだろう。
明神周辺の釣り場はどこも1.5mくらいの防潮壁があるので、脚立があれば便利だろう。また場所によっては前方にブイがぎっしりと敷かれているので、そのような場所は避けて釣るようにしたい。
<長谷川靖之/TSURINEWS・WEBライター>
鳴門・明神地区
徳島県鳴門市瀬戸町