PR 開発中スロージギングロッド『実釣テスト』に密着 釣れたらOKではない?

開発中スロージギングロッド『実釣テスト』に密着 釣れたらOKではない?

9月26日、(株)オリムピックのスタッフ二人が、来春の発売に向けて開発中のスロージギングロッド「プロトン・プロトタイプ」の実釣テストを、泉佐野港のヒットラッシュで行うというので同行してきた。

大阪府のリアルタイム天気&風波情報

(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・中西)

アバター画像 TSURINEWS編集部

オフショア ソルトルアー

新ロッド開発の流れ

毎年次々とリリースされるニューロッド、あんまり次々とリリースされるものだから簡単に開発されているような印象を受けるが、1本のロッドが発売されるまでには、実際我々ユーザーの想像を超える時間と労力が費やされている。そして、それなくしてはロッドの進化と深化はありえないと断言してもいいだろう。ここではまず、ロッドの開発~テストのざっくりとした流れを紹介したい。

まず、製品企画の草案は発売の2年~3年前にはできあがっており、この段階からサンプル開発が始められる。釣りにはトレンドがあるので、テストに並行してマーケティングすることで、市場のニーズとのマッチング精度を上げていく。そして試作品のテストは、テスターや社内スタッフを動員して、常に複数人で、そして様々なエリアで行っていく。大体1本のロッドができるまでに10本くらいの試作品が作られ、5人以上がその開発に携わることになる。

開発中スロージギングロッド『実釣テスト』に密着 釣れたらOKではない?『プロトン プロトタイプ』(撮影:TSURINEWS関西編集部・中西)

『プロトン プロトタイプ』の概要

今回持ち込まれたロッドは、来春の発売に向けて開発中の「プロトン プロトタイプ」。プロトタイプというのは本来「試作品」という意味であるが、同社では同じ名称を持つ製品のハイグレードラインに冠される「銘」であり、現行「プロトン」の上位機種という位置づけのロッドである。

藤原さんによると、開発コンセプトは「ジグを思い通りにコントロールできるロッド」だという。ジグがどれだけ動いたかが分かるのはもちろん、ロッドがオートマチックにジグを跳ね上げてくれて、特定のタナで楽に釣りができる。

人間の力ではなくロッドの力でジグをホップさせてスライドさせて、フォールでアタリを取ることに集中できるロッドを目指したとのこと。

そのために求めた性能は、しっかり曲がってしっかり戻ること。びっくりするほどシンプルな命題なのだが、従来のカーボン素材ではなかなか実現が難しい問題で、これはもう素材の進化以外ではなしえなかったそうだ。そのため、最終的に航空機などに使われるT1100Gというカーボン素材(まだ釣り具にはあまり使われていない)をフルレングスにわたって使用することにしたとのこと。

これにより、ジグを思い通りにコントロールできるのはもちろん、魚にプレッシャーをかけられ、ロッドを立ててファイトしてなおかつ魚を浮かせることができるという、スロージギングロッドに求められてきたがなかなか実現できなかった相反する性質を高次元でバランスさせたロッドに仕上がっている。

開発中スロージギングロッド『実釣テスト』に密着 釣れたらOKではない?フルレングスでT1100Gを採用(撮影:TSURINEWS関西編集部・中西)

実釣テストの目的

この日実釣テストに臨んだのは、藤原さんと髙島さんの二人。藤原さんは同社の製品企画、広報、海外セールスを担当しており、休日はバス釣り、またはオフショアを。髙島さんは同社の新人営業マンで、ジギングにどっぷり。この日もあわよくば釣りができると思い同行したとのこと。お二人とも生粋のアングラーで、週末はほぼどこかの海や湖に浮かんでいるとのことだ。

当日は近海スロージギングに人気の高い2~3番クラスの最終テスト。アタリを取ることに集中するために、ジグへのアクション入力はサオに任せてしまいたいのがスロージギング。この日は思い通りのアクションが、想定される様々なジグの形状(リーフ系、セミロングなど)、ウェイトで入力できるのか?その上でギンギンの反響感度に耳を澄ませる余裕ができるのか…など、完成度をトータルで確認するのが目的。

開発中スロージギングロッド『実釣テスト』に密着 釣れたらOKではない?目指したのはジグをコントロールできるロッド(撮影:TSURINEWS関西編集部・中西)

スロージギングの概要

では、そもそもスロージギングとは何なのか?これは、明石海峡の速潮で底べったりに貼付いた魚を釣るために考案されたメソッド「スローピッチジャーク」を起源とし、特に深場、潮の速い場所での釣りに有効ということで、最近では全国各地に広がったジギングスタイルをいう。

名前に「スロー」と付くため、ゆっくりとしたアクションをイメージしがちだが、どちらかというとじっくり細かくタナを刻んで釣るというのが本懐で、サオの反発力を使ってしっかりジグを跳ね上げ、フォールで食わせるのがキモの釣りである。

開発中スロージギングロッド『実釣テスト』に密着 釣れたらOKではない?専用ジグ(撮影:TSURINEWS関西編集部・中西)

釣り方は、ジグを着底させたら素早く底を切り、根掛かり回避とラインスラック取りを同時に行ってからアクションを始める。リーリングでサオを曲げ、反発力を利用してジャークしながら、タナを小刻みに探っていくのが基本。

この時リールを巻く量を1回転から2分の1にしたり、4分の1にしたり、6分の1にしたりすれば、さらに狭いタナをじっくり探れる。そして、数回に一回大きく跳ね上げ、ロングフォールさせると、そのタイミングで食ってくることもある。

開発中スロージギングロッド『実釣テスト』に密着 釣れたらOKではない?ジグを跳ね上げフォールでアタリに集中(撮影:TSURINEWS関西編集部・中西)

次のページでいよいよ実釣テストスタート!