埼玉県入間郡毛呂山町にある鎌北湖が、いよいよダム工事による釣り禁止期間に突入する。釣りができるリミットは9月末まで。同湖ファンのみならず、同湖未体験の人はぜひ訪釣して元気ベラの引きを味わってもらいたい。いまだ同湖は夏の釣りの延長で、竿は短くてタナ、エサとも各自の好みで釣りが楽しめる。宙で数を狙うもよし、底釣りで良型を狙うのも面白い。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース版 APC・熊谷充)
一時釣り禁止に
エン堤耐震補強工事が令和元年10月1日から約1年半の工期で予定されている。期間中は減水(湖水を完全に抜くかもしれない)させるため釣り禁止。「鎌北湖で釣りができるのは9月30日まで」と、同湖を管理する鎌北湖保勝会から正式なアナウンスがあった。釣り場がなくなってしまうのはさみしいかぎりだが、完全閉鎖ではないとのことなので再開を心待ちにしたい。
鎌北湖概況
9月2日現在、水位は満水。魚の活性は高く、どこに入釣してもウキはよく動くだろう。
ただしスズメバチには要注意。湖畔の樹木に巣がいくつか発見されているし、攻撃的になる時期でもある。羽音が常に聞こえるようなポイントには近づかないほうが無難。どうしてもと言うなら白い帽子に白い服などを着用して、防御策を講じたい。
ポイント
どこが釣れているとかではなく、全体的に釣れている。ただし桜並木より上流側は、数は出ても型が小さい傾向がある。人気なのは、やはり型が揃って近くに車が駐車できるポイント。第一、第二石垣・第一、第二ワンド付近は早めに釣り座が埋まってしまうだろう。
釣り方
今後はひと雨ごとに水温が下がる傾向になるが、釣りが可能なのは9月末までなので夏の釣りの延長戦と考えていいだろう。つまりエサは両ダンゴ主体に宙釣りならトロ巻きセットがサブになるだろう。
宙釣り
数を狙うなら竿8~10尺タナ1本以内の両ダンゴがベスト。エサを打って見える魚が下を向いて追いかけるようなら、表層の魚が高活性と考えられるので、タナはカッツケから1本。追いかけずにフワフワと漂い、こぼれエサだけを吸っているようなら、表層の魚は低活性と思われるので1本以上を狙う。
また早朝や曇天、水面がさざなみ立っているならタナは浅く、太陽光が当たる日中や水面がベタナギなら深くなる傾向がある。
数だけでなく型も狙いたいなら、底を少し切った深宙釣りが面白い。ウキの位置がチョウチンになるとは限らないが、それでも風流れに対しては浅ダナよりも有利だし、天候の変化にもあまり影響されない。竿が長めになるなら、頭上や背後の木に要注意。
底釣り
良型は底にいる。だから常連のほとんどは底釣りで狙っている。ただしどのポイントに入っても底はフラットではなく、急傾斜が多い。底ダテした位置よりも沖に振り過ぎればナジミ幅が増えてしまうし、ショートすれば浅ナジミ。つまりいかに同じ位置にエサを落とすかがナジミ幅安定のカギをにぎる。
・着底してから、もう一度穂先を上げてエサを置き直す。
・あえて沖打ちして、前方からカケアガリの壁にぶつける。
これらは一例だが、やり方は自分流で構わないので、エサと仕掛けのセッティングに合った振り込み方法で、ナジミ幅が安定するように心がけてみよう。
理想は上バリトントン以上(エサを付けない状態で、最低でも上バリが底を切らない)だが、ナジミが入り戻しが出てアタって乗ってくるならタナは合っている。底釣り規定の釣り場ではないのだから、何㌢ズラシが重要なのではなく、食ってくることが大切なのだ。
アクセス方法
●入釣料…¥1200(現場売り)。釣り台必携、水汲み用ひも付きバケツ用意
●アクセス…関越自動車道鶴ヶ島IC料金所を出たら鶴ヶ島方面へ。市役所入口信号を右折し、川角農協前信号を左折し県道39号線へ。毛呂本郷信号を左折し鎌北湖入口信号を右折
●問い合わせ…鎌北湖保勝会TEL049(295)2650番
鎌北湖