冬の風物詩ともいえるのがワカサギ釣り。
関西でもここ数年で楽しめる釣り場が増えてきており、大注目の釣りだ。
いよいよシーズン開幕ということで、今週のつり作戦はこのワカサギ釣りをピックアップした。
解説はこの釣りを得意とする・松村計吾さん。
ワカサギ釣りの基本を解説してもらったので、これから入門しようという方にはピッタリ。
ぜひ本稿を参考に、この冬はワカサギ釣りにチャレンジだ!
ワカサギ釣りのイメージ
冬を代表する淡水魚といえばワカサギ。
関東以北では、湖に張った分厚い氷に穴を開けてイトを垂らす氷穴釣りのイメージが強く、真冬の風物詩ともなっている。
しかし、関西圏では分厚い氷が張るような湖はない。
元々、ワカサギは北方系の魚で、天然魚としての分布は日本海側が島根・宍道湖以北、太平洋側では茨城・霞ヶ浦以北と言われている。
人工的な移植、放流により南は鹿児島(本土)にも生息する。
関西でも古くから大阪狭山の狭山池でのボート釣りが有名だったが、現在はワカサギの放流、釣りを止めている。
ただ、関西圏でもワカサギ釣り場を増やそうという試みがここ数年の間に広がり、ワカサギが生息できうる条件を備えた池やダム湖などでは試験的に放流がされるようになった。
そんな中でも釣り場として設備が整えられつつあるのが、奈良・上津ダム、布目ダム、津風呂湖、兵庫・佐仲ダム、青野ダム、東条湖、生野銀山湖、長谷大池、滋賀・余呉湖などである。
ワカサギ釣りのスタイルとしては、上津ダムや布目ダムに代表される、水際からの長ザオを使った釣りと、人工的な桟橋やボートなどからの短ザオを使った釣りに大別される。
ここでは最近、徐々に人気が高まってきた短ザオでの釣りをメーンに紹介したい。
サオは感度のいいものを使う
タックルは細くて感度のいい穂先を備えたワカサギ用のサオに小型の手巻きリールか、専用の電動リール。
ワカサギのアタリは非常に小さく、穂先にはイカダザオのような繊細な感度が必要。
薄いプラスチックボードをカットしたような、扁平な穂先を使うことが多くなっている。
長さは15~30cmと短く、リールを取り付けるグリップに穂先を接続した状態で使用する。
電動リールでも取り付けは同じで、リール本体に穂先を突っ込む穴がある。
電動リールはミシン用のボビンのようなスプールが一体化したものが主流で、ラインはPEなら0.15~0.2号、ナイロン、フロロなら0.3~0.4号を50~70m巻いておくといい。
手巻きはシンプルで軽量なタイプがよく、ドラグ機能など精密な機能はほぼ不要だ。
いずれも、カウンターが付いていれば便利。
電動リールの場合は巻き込み防止用に、スプールの前に簡易なガイドが付いていて、ビーズを通しておくことでストッパーとなり、巻き込みを防止する。
小さいターゲットに合わせた仕掛けが重要
ビーズを止めるのは極小のサルカンや自動ハリス止め。
大きさの目安はガイドに通ることと、ビーズで止まる大きさ。
自動ハリス止めの先にリーダー0.6~0.8号を付ける。
リーダーの長さはサオの長さより少し長いくらい。
ストッパーで止まったときに、リーダーと仕掛けの接続部分がトップガイドより先にあればOK。
仕掛けは胴つき4~10本バリで、ミキイト0.3~0.4号、ハリスは0.2号程度と細いので、絡んでしまうとほどくのが不可能な場合が多い。
慣れない内は4、5本バリで挑戦してみよう。
ハリはキツネ型、袖型などがあるが、ワカサギ用にごく小さいサイズが発売されている。
バラバリを結んでもいいが、イトが細いのでできあいの市販仕掛けを利用するといい。
オモリは深さによってかわるが、底が分かる程度でできるだけ軽いオモリを使用するのが理想。
3~6gを多用するが、これは人によりかなり差がある。
<松村計吾/TSURINEWS編>