夏、猛烈な暑さにぐったりしてしまう人も多いのでは? そんな人にお勧めしたいのが夜釣り。日差しもなく日焼けは心配無用。夜の海は涼しく釣りに集中できる。そこで、静岡・相良平田の福神丸の、深夜出船、午前帰港のタチウオを取材した。
(アイキャッチ撮影:週刊つりニュース関東編集部)
福神丸でエサタチウオ
7月31日(水)、深夜1時半に港に集合。受け付けを済ませた人から福神丸へ乗船し、2時ごろ出船。
森田保夫船長に近況を聞くと「暗いうちはタナ40mくらいをやります。明るくなったら100m前後でやるのでオモリは100号がいいね」とのこと、ちなみに前日には125cm・2kgのまさにモンスター級が上がっていて期待できそうだ。
20分ほど走ると、明かりを付けた船が集結するvと呼ばれるポイントに到着。
濁り対策で集魚ライト
「40~20mです」の指示で開始。しかし、他船もアタリはないようで厳しいスタート。「この濁りだと厳しそうだねと、内山十喜王さん。ここ数日の雨が川から流れ出し薄緑の濁り。
(作図:週刊つりニュース関東編集部)
こんなときに効果を発揮するのが集魚ライト。この日乗船した5人すべてが”夜+濁り”対策として取り付けている。
エサはサンマの切り身を縫い刺し。(持参しない場合は出船前に1パック¥1000で購入)
置き竿で電動リールの超低速巻き上げで指示ダナの範囲を探るのが静岡流。2本バリにしてさらに細かくタナを探るのが効果的。
タイミングを掴んでタチウオゲット
なかなかアタリはなく厳しい状況だが、内山さんが指3本級を一荷で上げると、右胴の間の木全英雄さん(小牧市)も同級を抜き上げる。
なかでも内山さんは置き竿主体ながらも手持ちで時折り誘って数を伸ばしていく。4時すぎに指5本級の大太刀を抜く。
食い渋るなか、ひとり数を伸ばしていく内山さんをみて「この釣りはタイミングというかリズムみたいなのがあるよね。そこが難しいけど面白いんだ。」と船長。
口を使わない時間こそ、さまざまなタナを探って、いろいろな誘いを試すといいだろう。
朝マヅメのチャンスタイムへ
徐々に夜が明けると朝マヅメのチャンスタイム到来。軟調の竿に持ち替えた地元の吉永建夫さんに待望のヒット。
スローに誘ってじゃれつくようなアタリをフッキングに持ち込むには軟らかい竿が有効。船長はコマセマダイ用の竿などを勧める。
左舷胴の間の山岡信太郎さんにも指4本級がコンスタントにヒット。夜明け以降は3時間近く水深30m前後のタナでヒットが集中。
「きのうはもっと早く深場へ行ったけど、きょうはアタリが続くからもう少しここでやろう。」と船長が言うように、これまで苦戦した濁りが、今度は釣り人の味方をしてくれる展開。