数釣りで知られる滋賀・安曇川朽木のアユ釣りは、6月後半から20cm級の良型交じりで好釣果が出ている。そこで、7月5日に現地へ向かった。
(アイキャッチ写真提供:webライター・大西)
何とも妖しい色合いの石が…
トモ釣りが成立しない状態だった。周囲にいた人たちももう、誰もいない。私も退散することにした。下流の船橋左岸際から川原に降りられるようになっていた。そこから下流へ川原が整地され、普通乗用車でも走れる感じで、支流の北川の合流点まで行くと、水際のザラ瀬の石が光っていた。
茶色でもない、焦げ茶色でもない、なんともいえない「妖しい」色合いの光り方で、つい、車を止めてしまった。「ここで釣る!」と決心。
先ほど使ったへヘロヘロの養殖オトリを手前から、なだめすかして沖へ誘導していると、瀬のヨレの手前で突然、ギラリ、シューッと閃光が走った。目印はザラ瀬を突っ切り、その向こうの浅瀬まで行ってしまったではないか。
金箔を貼り付けたような魚体
やばい。石に巻かれる。あわててサオを立てて引き抜きを決め、タモで受けたのは太い、幅広のアユだった。胸に大きい金箔を張り付けたようにピカピカに光っている。「安曇川の金アユ」と呼びたいような、美しいアユだった。
こんな良型アユではナイロン0.1号では不安だし、使う意味がない…と、仕掛けを0.15に張りかえ、ザラ瀬のな中を泳がせると、かなりの流速の瀬でもグイグイと泳ぎ上がり、次々と掛かる。
このギラリ、ギラギラーッと光る感じは、もう興奮の極みだ。泳がせるポイントを少しずつズラしながら釣り、2時間ほどで15尾は掛かっただろうか。浅い場所では15cm級も釣れたが、瀬の中では18~20cmの幅広アユばかりだった。
左岸寄りはかなりの流速のある早瀬で、砂地の中に茶色の石が2、3個ある。オトリに鼻オモリを付けてその石に近づけるとギラーッと掛かって18cm級。
鼻先のオモリで「置く」感じ
私の背バリシステムではオトリが落ち着かず、1.5号のオモリを鼻先5cmに付けて「置く」感じで釣ると、順調に掛かって数釣れた。流れの速い場所では3本イカリでは、ギラリと光って掛からない「ケラレ」が続き、4本イカリにして尾ビレから3cmほど出して使うといい結果が出た。
ただ、そのまま浅いところや流れの緩いところで使うと底掛かり連発。当然ながら場所による微調整が必要だった。夕方までの私の釣果は53尾(13~20cm)だった。ただし、堰堤下で釣った小型も含めての数字だ。
遊漁料は日券3000円で、年券はなし。今季の解禁は本流(高岩橋~古川井堰堤)が6月1日、本流・北川・麻生川が6月8日、針畑川が6月15日。トモ釣り専用区は安曇川本流の高岩橋~栃生橋、支流北川んお明護堰堤まで、支流麻生川の新尾曽越橋まで。
<大西満/TSURINEWS・webライター>