キス釣りの定番『虫エサ』3種と使い分け方法 置き竿にはアオイソメ?

キス釣りの定番『虫エサ』3種と使い分け方法 置き竿にはアオイソメ?

波止やサーフの夏の主役はキス。パールピンクの魚体はまさに「砂浜の女王」だが、キス釣りに欠かせないのは苦手な方も多い、虫エサ!今回はキス釣りによく使われる3種類の虫エサ+αの使い分けを紹介。

TSURINEWS編集部 TSURINEWS編集部

海釣り 投釣り

キス釣りの代表的なエサ

キスは海底よりも少し上の層(10~20cm)を小さな群れを形成して泳ぎ、砂地や砂泥底に潜むゴカイ類や甲殻類などを補食している。そして、陸っぱりからのキス釣りといえば投げ釣りやチョイ投げが定番。

エサをハリに刺して投げ込むから、外れやすいエサは使いにくい。そこで、古くからキス釣りのエサとして使われているのがゴカイなどの虫エサである。

キス釣りの定番『虫エサ』3種と使い分け方法 置き竿にはアオイソメ?エサを使い分けて良型キスを(提供:TSURINEWS編集部・松村)

虫エサは軸の長いハリに刺すことでまっすぐになり、エサを吸い込むようの捕食するキスには好都合。いわば、うどんやラーメンなどをすすって食べるのに似ている。

さて、そんなキス釣りの代表的なエサであるゴカイなどの虫エサについて見てみよう。関西圏の夏場によく使われる虫エサは「イシゴカイ」「アオイソメ」「チロリ」の3種類。イシゴカイやアオイソメは通年流通しており、年中使われるがチロリはキスには非常に有効なエサなのだが、寒さに弱いため、夏季限定の釣りエサである。

ちなみにゴカイの仲間は環形動物門多毛綱の多毛類に属する動物でいわゆるゴカイはもちろん、嫌われもののウミケムシなども含まれる大きな分類群で、世界に8000種以上が知られており、まだまだ未分類の種類も多い。

1,イシゴカイ

キス釣りの定番『虫エサ』3種と使い分け方法 置き竿にはアオイソメ?イシゴカイ(提供:TSURINEWS編集部・松村)

イシゴカイは多毛類のイシイソゴカイという名で、関西ではイシゴカイ、他にもジャリメや砂虫などと呼ばれるポピュラーなエサだ。1980年代に養殖技術が確立して、現在は大半が養殖物だが、希に中国から輸入されてきているものもある。

使い方としては何と言っても日中の引き釣りやチョイ投げのエサとして重宝される。先ず、昼間にキスを釣るなら絶対に必携のエサである。

動きだけじゃないイシゴカイの魅力

特徴は細くてよく動く点。また、身体が柔らかいのでキスの吸い込みもよく、投げ釣りでは引き釣りでの数釣りに多用されている。このイシゴカイ、動きでアピールするだけかと思いきや、そうではなく1cmほどに切ってハリの軸いっぱいに刺したくらいでもキスがよく釣れる。ということは、イシゴカイのニオイや成分そのものがキスに好まれているのだろう。

キス釣りの定番『虫エサ』3種と使い分け方法 置き竿にはアオイソメ?小さく切っても食いはいい(提供:TSURINEWS編集部・松村)

ただし、夜釣りで使うと、日中ほど効果が得られず、日が暮れると急にイシゴカイが触られなくなるシーンに遭遇することが多い。例外もあるが、どちらかというと日中限定のエサと認識しておけばいい。

キスに合わせて長さ調節

ツマヨウジを少し太くしたくらいの大きさで、体長は長くてもせいぜい7、8cm。これをキスの食いに合わせて切ったり、1匹掛けにしたりして使う。

キスの食いに合わせて…というのが少々難しく、1匹掛けでないと反応しない時や、タラシ(ハリから出た部分)が長いとそこばかりかじり取られたりと、釣りをしている最中に、アタリの出る刺し方、ヒットしやすい刺し方を毎回のように試してみるといい。

ちなみに低温には弱く、15度前後が適温。そのため長生きさせるには日陰やクーラーの効いた部屋なら部屋の中に置いておくくらいでちょうどいい。ただ、そう長くは持たず、死ぬとすぐにとろけてきて、その体液が周囲のイシゴカイをも弱らせてしまうので、釣りエサとしては2日くらいをメドに保管する。

2、アオイソメ

キス釣りの定番『虫エサ』3種と使い分け方法 置き竿にはアオイソメ?アオイソメ(提供:TSURINEWS編集部・松村)

数多くの釣りジャンルで古くから利用されているのがアオイソメ。安価で強いので使いやすいことから人気がある。アオゴカイという名で、中国や韓国から年間を通じて安定して供給されている。

こんなに有名な虫エサなのに、実は日本には生息していないゴカイなのである。もちろん、近年は釣り人が余ったアオイソメを海に捨てることで、その場に生息していることもあるが…。

エサとして輸入されているのは、小型のものから体長25cmくらいの大型もあり、エサ店で大(太)、中、小(細)などと分けられて販売されていることが多い。キス釣りに使用するなら、基本的に小(細)サイズを選んで購入するといい。

キス釣りの定番『虫エサ』3種と使い分け方法 置き竿にはアオイソメ?キスには小(細)がオススメ(提供:TSURINEWS編集部・松村)

置きザオでの良型狙いに最適

全体に身体が柔らかく吸い込みはいいのだが、イシゴカイに比べると全体に大型が多いので、キス釣りでは引き釣りよりも、置きザオでしっかりと食わせる釣りに適している。小サイズでもまずまず長いので、適当な長さに切って使うことが多いが、イシゴカイのようにあまり短く切って使うと効果がない場面が多いのが不思議だ。

実は発光しないアオイソメ

よく言われるのは「アオイソメは光るので夜釣りにいい」。しかし、実験ではアオイソメが光るのではなく、アオイソメに付いた微生物が光っていることが多く、アオイソメ自体は光らないことが分かっている。それでも、夜釣りに強いエサあることにかわりはなくキスの夜釣り、特に置きザオでの釣りでは効果を発揮する。

案外長生きするので、以前は投げ釣りでの遠征には欠かせないエサだった。イシゴカイよりは少し低温にも強いが、それでも10度前後が適温なので、冷蔵庫でもあまり冷える場所はよくない。しっかりと管理すれば4、5日は持つし、毎日海水で洗えばさらに長持ちする。ただし、弱ってくると身体がさらに柔らかくなり、身切れを起こすので早めの使用をオススメする。

3,チロリ

キス釣りの定番『虫エサ』3種と使い分け方法 置き竿にはアオイソメ?これがチロリ(提供:TSURINEWS編集部・松村)

チロリというエサは、市場に出始めてまだ10数年といったところだが、当初はキス狙いというよりは、夜のマダイ狙いにいいエサとして登場した。多毛類のチロリ科に属する生き物で、泥底に潜む。チロリも国内には生息しておらず、釣りエサとして中国から輸入されている。

低温に弱く、釣りエサとして出回るのは5~10月くらいで、他のシーズンも産地では獲れるが、身体がちぎれやすくなり釣りエサとしては使えなくなると聞いたことがある。特徴としては、力を抜いた状態?のだらんとした柔らかさと、締まった時の硬さが非常にメリハリのある虫エサだ。そして、動きも他の虫エサと違って、素早くキュッと締まったかと思えば、だらんとしたりとにかくよく動くエサである、どちらかといえば動きはミミズに似ている。

反応の善し悪しが明確に出る

さて、チロリは実は日中のイシゴカイ、夜のアオイソメの利点を兼ね備えた虫エサなのだが、キスの反応がいい時と悪い時は明確に別れるエサである。淡路島では以前からかなり万能なキスの引き釣り用エサとして愛用されているが、それでもイシゴカイと併用するとチロリには全くキスが見向きもしなかったり、逆にチロリにばかり食ってきたりと偏りがでる傾向がある。

引き釣りの場合は、1cmくらいの長さに切ってハリの軸いっぱいに刺すだけ。夜釣りの場合はアオイソメ同様、4、5cmに切って少しタラシを出す。特に夜の大型キスの特効薬的なエサだが、マダイなどもよく釣れるため、このエサを使用する時は大型魚がヒットしてもいいように太仕掛けを使用したい。

キス釣りの定番『虫エサ』3種と使い分け方法 置き竿にはアオイソメ?引き釣りでは短くカット(提供:TSURINEWS編集部・松村)

上記の2種よりも低温には弱く、釣行時もあまりクーラーボックス内で氷に近づけないようにしておきたい。イシゴカイ同様、釣りエサに使用するための保管は2、3日で、弱ると極端に動きが鈍くなり食いも悪くなる。また、個体差がかなりあるが、元気なチロリでもハリに刺そうとすると、自切して切れ切れになるものもいる。

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