9月10日(日)、静岡県土肥港のとび島丸で、46.8kg特大カンパチが上がった。
これだけでも、相当なものだが、当日は32.05kgのモロコも上がり、銭洲という釣り場の底知れないポテンシャルを実感させるには十分すぎる一日となった。
翌日も大型によるハリス切れが2回あり、チャンスはまだまだありそうだ。
本項では、そんな大物に一番近い釣り場ともいえる銭洲について、またその遠征釣行の注意点などについてまとめる。
大物釣り師垂涎の屈指ポイント銭洲とは
伊豆半島先端の石廊崎から南に75kmほどに位置し、10カ所を超える岩礁群と離礁などを有する。
長さ36km、幅20kmを超す「瀬」は起伏に富んだ根が連なり、いわば大きなカケアガリになっている好ポイント。
漁師たちが「そこへ行けば銭になる」と呼んでいたことが名前の由来になっている釣り人にとってはまさに夢のような釣り場だ。
同海域での入漁期は4月1日~12月31日。
人気のカンパチは前述のような大物も射程圏。
サビキ仕掛けで釣ったムロアジをエサにして泳がせで狙ったり、小型が多い解禁直後などはジギングも面白い。
10kg超えは定期的に上がっている。
また、カンパチだけでなく、ブリやヒラマサなどの青物もムロアジ泳がせやジギングで数多く大型が仕留められている。
五目釣りでは、高級魚ウメイロを主体に数釣りが楽しめる。
専門遠征船で楽しむ
銭洲へは遠征船を利用。
航程時間が長いため安全面に対し万全な対策を行っている船宿を選びたい。
船宿への連絡は1週間前からしておこう。
また、前日までに出船の可否、集合時間などをあらかじめ確認しておく。
持病などがある場合は事前に相談しておこう。
当日は必ず水・食料は1食分多めに用意。
タックルや仕掛け、オモリも多めに予備を持っていくことが肝心。
衣服も汚れるので、着替えは忘れずに用意しよう。
当然ライフジャケットも必携。
乗船名簿には、崩さず正確に記入。
というのも、遠征釣りでは考えたくないことだが急な病気やケガ、事故の際に医療機関との正確な情報をやり取りできなくなる恐れがあるため。
初めての場合は、船長にトイレや船室などの位置を確認し、設備の注意点を聞こう。
遠征釣り船の過ごし方
釣り場までは船室のベッドで休む。
土足厳禁や禁煙など、船のルールを守り気持ちよく過ごそう。
航行中はルールに従い、むやみに船外へ出ないように。
銭洲では協定で開始時間が7時に定められているので、6時ごろから準備を開始する。
7時開始から、午後1時の終了まで目いっぱい釣りを楽しませてくれるはず。
ムロアジ泳がせでは、やはりエサのムロアジをいかに効率的に釣ることができるかが、釣果が大きく左右する。
魚を触らずにオケなどに移すことができるように、ネットやハリ外しは必需品。
大物が掛かったときや、根掛かりした際は、船長や仲乗りに伝えよう。
せっかく掛けた魚をばらさないよう、また、安全に取り込めるようにしてくれるはずだ。
また、近くの釣り人に大物がかかったら、仕掛けを回収してオマツリしないように協力し合って楽しもう。
約5時間ほどの長旅になるので、譲り合いの精神で。
午後1時に沖上がり。
シャワー完備の船もあるので、潮を洗い落として清潔な体で船室に戻る。
午後4~5時ごろに帰港。
荷物も多いので、運搬などは指示に従い協力して下船する。
少しハードルが高いと感じる部分もあるだろうが、経験豊富な船長が安全で快適な釣りを提供してくれるだろう。
安心して一生の思い出になる大物を釣り上げよう。
<週刊つりニュース関東版 編集部/TSURINEWS編>