前日大雨が降った翌日、川の濁流により、海底の砂も舞い上がり、海中は濁ってしまいます。一見、「これではまともに釣ることができない……」と落胆する方もいらっしゃるでしょう。
でも、諦めないでください。
そんな環境だからこそ、蒲焼や天ぷらが美味しいアナゴが釣れるのです!
そもそもアナゴってどんな生態の魚なの?
アナゴは夕方から活動をしはじめる夜行性の魚で、砂泥地や砂地を住処にしています。
そのため、おすすめする釣り場としては、砂浜に面した港がベストです。
時間は夕方頃からはじめてみましょう。
写真は大雨の日の翌日の海面の様子です。
普段は透明感のある海も、海底の砂や泥が舞って荒れてしまっていますが、アナゴはこんなコンディションでも活性を見せる魚でもあるのです。
他の魚が厳しい状態なので、敢えて狙いを絞って釣りに出かけるというのも一興かと思います。
底荒れ状況ではシンプルな仕掛けを
アナゴを釣るためには、汎用性の高いちょい投げ用の仕掛けと、オモリはジェットテンビンをおすすめします。
ごくシンプルなので、初心者の方にも使いやすい仕掛けです。
ただし、アナゴは釣れた際にグニャグニャと仕掛けに絡みついて、仕掛けが使用不能になってしまうこともあります。
そんな状態にならないよう、仕掛けに長いビニールパイプを取り付けた専用仕掛けもあります。
テンビンにはL型テンビンを使う方も多くいらっしゃいます(むしろL型テンビンの方が最も一般的に使われる天秤かもしれません)が、L型天秤だと荒れた海中ではゴミや海藻がひっかかりやすく、せっかく作った仕掛けもごっそりロストすることも多々あります。
直線型のジェットテンビンなら、その形状からゴミや海藻がひっかかることも少ないですし、オモリについている翼によりリールを巻くと仕掛けが海上に浮き上がる特徴を持っているので、仕掛けをロストする可能性を減らす役割もあります。
エサはアオイソメを使います。
身持ちもよく、荒れた海でも千切れることは少ないです。
コツはひたすら待つこととリールを巻いて誘ってみること!
仕掛けを海に投げ込んだら、まずは様子見のため、ひたすら待ちますが、エサがとられているかたまにチェックをしましょう。
エサを食い逃げされているときは、エサは短めにつけることもポイントです。
「エサが食われない!」なんてときは諦めず、仕掛けを投げ込むポイントをちょっとずらし、少しリールを巻いてアナゴを誘うようにアクションを加えてみましょう。
また冒頭でも解説したようにアナゴは砂泥地や砂地を住処にする魚ですので、言い換えるならば「砂泥地や砂地なら、沖から足元の岸部まで住処にする魚」です。
仕掛けが手元に戻ってくるまで、アナゴを釣れるチャンスがあることを忘れないでくださいね。
一匹釣ったら同じポイントを攻めてみよう!
「やった!アナゴが釣れた!でも小さい……こいつはリリースだな」となることもあることでしょう。
ですが、そんなときこそ、1尾目を釣り上げたポイントの近くにもう一度、仕掛けを投げ込んでみましょう。
アナゴはある程度かたまった群れで生活していますので、そのポイントにはアナゴがいる可能性は極めて高いです。
50cm前後のアナゴを釣れるのも夢ではありません!
無事に釣りあげた良型のアナゴは、ぬめりを取るために塩をすり込み、三枚におろして、うなぎのたれをつけて、網でじっくり焼けば、アナゴの蒲焼ができあがります。
ちなみにアナゴが良く釣れる時期は、6月~10月頃の時期となっています。
残暑を有意義に活用するために、アナゴ釣りに挑戦してみては?