8月27日(日)、隅田川沿いを中心に東京都墨田区内の各所でイベント「すみゆめ踊行列」が行われた。
そこでKOKOPELLI+(ココペリプラス)の寺田浩之さんが船頭役になり、親子5組が参加して採取した生き物で水族館を作った。
都市の片隅に生活している生き物を探そう
隅田川に魚はいないと思っている人は多い。
汚い川だと思い、ゴミを捨ててしまう人がいる。
そのために、生物がいる「生きている川」だということを確認し、ゴミが捨てられることの減少を目指す。
また、近くで釣りができるので、その面白さを知ってもらいたいということで企画されたこのイベント。
親子連れの賑やかな声に包まれながら生き物の採取スタート!
夏休みの最後に身近な場所で釣り体験
午後1時30分、隅田川にかかる厩橋の下、墨田区側の隅田川テラスに参加者が集まった。
釣りが初めての人がほとんどなので、竿やリールの扱い方から説明。
付けエサの青イソメが配られると悲鳴があがる。
「食べられるの?」と聞く子どもも。
初めのうちは触れない子どもが多かったが、最後にはほとんど自分で付けられるようになった。
慣れるとポツポツ釣れるが、潮が下げ止まるとアタリが減る。
それでも、小さな魚信にワクワクしながら、一生懸命にリールを回す。
墨田区役所内で「水族館」をお披露目
河口域の水辺に棲息しているカニだ。
真剣に釣りをした結果、1時間半ほどでマハゼが15尾、シモフリシマハゼが1尾確保できた。
水路ではアベハゼが取れたり、クロベンケイガニを釣りながら、墨田区役所前うるおい広場まで移動。
イベントの締めくくりには、釣り上げたハゼの生態観察と説明があり、記念撮影をして無事に終了した。
その後、完成した水槽を見た人からは「食べられるの?」とか「そこの川で釣れたの?」など、驚きの声が聞かれた。
隅田川に生物がいることが、たくさんの人に伝わったことだろう。
釣りでなくても、よ~く目を凝らせば様々な生き物を見つけることができる。
クロダイやシーバス、カレイ、ウナギ、大雨の後にはコイ。
機会があれば観察に出かけてみては。
KOKOPELLI+では「いつまでも人と自然がつながる社会を」願い、自然体験ワークショップなどを開催している。
そのなかでは、釣りのイベントも行われている。
ぜひチェックしてみてほしい。
<週刊つりニュース関東版 本紙・宮﨑千恵/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース関東版』2017年9月8日号に掲載された記事を再編集したものになります。