いま全国の河口部でチヌ(クロダイ)をルアーで狙う「チニング」がブレイク中。
特にトップウォータープラグを使うトップゲームは、チヌが水面を割ってルアーを襲撃する様子が迫力満点。
宮崎県、大分県のチニングポイントをご紹介します。
宮崎県延岡市北川
宮崎県延岡市でのルアーで狙うチヌ釣り、いわゆるチニングポイントは、市内中心部を流れる五ヶ瀬川、北部の北川、南部の土々呂漁港内湾などのシャローエリアを狙う。
今回8月4日の午前中に釣行したのは、北川の二ツ島町のシャローエリアである。
ここは本チヌやキチヌ、シーバスが多数生息し、この時期トップウオータープラグに好反応を示してくれる。
狙い目は水門周り
台風接近のため小雨が降りしきる中、トップゲームにはあまりいい状況とはいえないが、定番のポッパーをやや飛沫を強めにアクションさせてアピールしていくことに。
このとき下げ潮の時間帯であり、狙っていた水門付近は流れが出始めている。
この流れに逆らうように良型のチヌ数尾が遊泳しているが、見えている個体はほぼ口を使うことは少ないため、7cmのポッパーをキャストして流れの上流側からアクションを開始。
狙うこと数投目で、いきなりのバイト!
しかし残念ながらフッキングしない。
ポッパーのサイズを5cmに落として再度狙うと「バシャッ」とポッパーに襲いかかってきて、横走りする引きは本命だ!
小型だが元気のいいキチヌ30cmクラスをキャッチ。
リリースして次を狙うと、再びバイト!
今度は小型のシーバスがヒットした。
ボイルも起こり、シーバスがイナッコ(小ボラ)を襲っている。
チャンスだったが後が続かず、上流側の川島橋に移動。
ここでは広範囲の遠投が必要なため、7cmのポッパーでアピール。
すぐにキチヌやメッキが追ってくるもバイトにつながらない。
あきらめかけていると、派手なポッパーの飛沫にバイトしてくれたのは50cmクラスのシーバス。
しかしエラ洗いで抵抗するシーバスに流木が邪魔し、残念ながらフックアウト。
その後は雨脚も強くなり、北川でのトップゲームを終えた。
大分県佐伯市番匠川
大分県佐伯市の番匠川は九州屈指のシーバスやチヌの宝庫で、アユも多数遡上する自然豊かな河川である。
8月5日、宮崎県延岡市からの帰り道に番匠川に立ち寄り、トップチニングをしてみることに。
台風から逃げるように1時間で佐伯市に到着すると、小雨が降りしきるあいにくの天気。
今回の宮崎・大分の釣行は天気に恵まれていない。
番匠川排水機場前付近からスタート
タックルを準備していると運よく雨が収まり、まずは本流の番匠川に注ぐ水路をチェックすることに。
下げ潮が効いており、本流へと流れ込む場所なのでここを選択。
ポッパーをキャストし、飛沫を上げながらチヌにアピールしていく。
やんでいた雨はまた降り始め、いい状況とはいえないが、せっかくなので続けてアクションさせる。
2投目、ピックアップ寸前に「バシャッ」と勢いよくポッパーに飛び付く銀鱗!グングンと横走りして引き込むのは狙いの本命である。
よく引いたキチヌ36cm。
雨の心配も吹き飛ぶ高活性である。
そして3投、4投と投げる度にチェイスとバイトがあるものの、残念ながら乗らない。
次第に雨脚が強まり、いったん車に避難。
番匠川本流を河口方面へ移動
続いては本流の長瀬橋エリアに移動し、チヌはもちろんメッキやシーバスまで狙う作戦。
ところが濁りが強く、トップに反応がない。
ヒットしたのは小型のシーバス2尾のみと、本命のポイントが外れてしまう。
状況を変えるため、一気に最河口部である堅田川との合流点に向かうと、上げ潮に変わったこともあり、海水が混じり透明度も良い。
広大なフィールドに扇状にポッパーで誘うと、一気にひったくってくるアタリが!アグレッシブな引きの正体はキチヌ35cmクラス。
派手なバイトはキチヌの魅力である。
出た!51センチ年なしチヌ
そして対岸の番匠川岩盤エリアに移動する。
ここは大型の本チヌが多数生息するポイントで、大型シーバスも狙える。
夕マヅメとなり夕日がまぶしい中、ポッピング。
ここは足場も良く、歩きながら広範囲を探れるのが良い。
30分ほど狙って「今日はキチヌで終わりか」と思っていたところ「ゴボンッ」とルアーが消える。
メバルロッドはバットまで曲がり、ドラグが鳴る引き。
この引きは年なし(50cmオーバーのチヌ)確定!
寄せては沖に走られることを繰り返す抵抗。
寄せた際、しっかりフッキングを確認できたので、あとは存分に楽しみ、岩盤に寄せてフィッシュグリップでつかみ勝利!計測すると51cmで、昨年の50cmを超えた自己記録のサイズであった。
来年も番匠川に来るのを楽しみにリリースし、釣行を終えた。
番匠川は河口から順番に「新佐伯大橋」「佐伯大橋」「長瀬橋」が架かっている。茶屋鼻橋は番匠川と堅田川の合流地点。
<週刊つりニュース西部版 APC・鈴木泰也/TSURINEWS>