奈良県・平群町を流れる竜田川、川沿いはサクラ並木で、開花すると行き交う人の心を和ませてくれる。4月に入ると、各地でヘラブナのハタキが見られるが、ここ竜田川釣り池も、水中で大騒ぎしているらしく、この時は池の水も濁りが出てくる。4月6日と9日、ハタキが見られるなら小型の多いこの池で、大きめのヘラブナが釣れる可能性があると思って、相棒と出かけてみた。
竜田川釣り池
両日とも午後から強い風が吹く日だったが、暖かい陽差しで寒さをどこかへ連れていった感じだった。釣り場着は両日とも午前7時ごろ、南西角の浅場に濃い濁りが現われていたので、ここで釣ることにした。ハタキは浅場が多く、岸辺の水草などに産卵するので、知っている釣り人は竹笹を持ち込んで水中に入れ、産卵のために寄ってくるヘラブナを集めて釣りをする人もいるほどだ。
この時期になると、ヘラブナは雌の後を追うので、ハタキ場所以外では皆目釣れない現象が起き、釣れれば大型が出る可能性大。これを踏まえて、南西角の浅場に釣り座を決めたわけだが、他の場所で釣っていた釣り人数人は、両日とも大苦戦を強いられたようで、無釣果や貧果の人たちで、ご機嫌斜めの釣り人も。
2日間の釣行
6日は、名物のジャミが1匹も釣れなかったので、きっと多くのヘラブナが寄っていたと思われ、釣果も2ケタだった。さらに、この池では良型になるサイズが圧倒的だった。
9日は相棒と、自称研究と銘打っての釣り。場所も6日のポイントとほぼ同じ場所でサオを出したが、この時はジャミが多く、午前中はヘラブナのアタリが分かりづらい状態だった。
しかし、ジャミの猛攻にもめげずバラケを打ち続けたのが功を奏したのか、二人とも退屈しない程度にサオを曲げることができた。サイズも良型、そして腹パンも数多く交じって2ケタの釣果。
使用したエサ
問題はエサ、よく釣れるグリーン系のエサは悪くはないものの、間合いが長くなって何回も打ち返す難点が。よかったのはマッシュ交じりのグルテンや、グルテン+芋グルの組み合わせだったが、食いが止まった時使った一景のプロテインも効果的だった。
この池でバラケはジャミを呼ぶので禁物と思うのだが、今の時期だけは別。3回に一回はバラケを付けて、ヘラブナの食い気を促すことが今回は必要だった。
当日のバラケは一景の荒麩バラケ100cc+底麩ダンゴ50ccを使っての底釣り。相棒との打ち合わせで、打ち込む回数を特に多くしたのも好釣果に繋がった原因だろう。
コイ釣り場も盛況
今後は中桟橋中央辺りの北向き、北桟橋東寄りの南向きがお勧め。またコイ釣りも人気だ。狭い釣りエリアだが、時々学生さんやお父さんと一緒の釣り人が訪れて楽しんでいる。
6日は双子の兄弟がお父さんと来ていた。はじめは戸惑っていたが、後は爆釣のようだった。
これから陽差しが強くなって暑くなる。パラソルがない時は、南桟橋に屋根付きの部分もあるから利用すればいいだろう。
<森宮清釣/TSURINEWS・WEBライター>
竜田川釣り池