6月23日、梅雨の合間を狙って三重県・紀北町白石湖のチャーターボート、太輔丸に行ってきた。
この船では先月ブリの爆釣を経験し、今回も!といきたいところだったが、初心者、女子ということで午後からの出船。
ライトジギング、落とし込み釣りをメーンにメニューを組み立てることとした。
ジャンボイサキ43cmほか
雨も降らず、風も波もない穏やかな天候に恵まれ、午後1時出船。
マダイやイサキのポイントを巡るがナギが良すぎるのか潮も効いてこず、なかなかアタリがないまま時間だけが過ぎていった。
イワシや小サバなど、ベイトが水面から中層まで泳いでいるが、青物らしき気配はない。
それでも誘い出しで何か大物を引きずり出してやろうと、私はひたすらトップルアーを投げ続ける。
その間、ジギング初心者の友人と釣り女子の鵜飼さんには、イサキバリを使ったジグサビキで狙ってもらうことにした。
最初のアタリは鵜飼さん。
「サビキにイワシが付いたら巻かずにそのまま落として!」と指示していたのだが、「これ、このまま待てばいいの?」という彼女のサオを見ると結構な引きだ。
「いや、それはイワシじゃない。巻いて!」と言うと、慌ててリールを巻く鵜飼さん。
タモを待ち構える船長。
やがて大きな魚が浮いてきた。
イサキだ。
測ってみると43cmある大物だった。
幸先のいい1匹に、船中「これで晩ご飯のおかずは確保だな」という空気に。
ルアーで梅雨をぶっ飛ばせ
そんななか、イワシを掛けて落とし込みをしている2人はアカハタ、カサゴなどを次々上げていく。
「船長、ちょっとあそこの浅場で誘い出しやらせてもらえませんか?」と頼み、サビキ組は浅すぎるので休憩とし、磯際にルアーを投げる時間を作ってもらった。
気配はムンムンだ。
少し磯から離して投げ、誘い出しをしていると、真横から水しぶきを上げて魚がルアーに飛びかかってきた!「出たぞ!ヒラマサかっ!」しかし、フッキングせず空振り。
その後は何度か投げ直したが、その魚は姿を見せることはなかった。
再び落とし込みができる水深に戻り、ベイトを探す。
イワシ、サバ、アジ、カマスの小型がわいており、ハリスの太い落とし込み仕掛けには少々掛かりにくいが、それでもベイトが掛かった後はなんだかんだとフィッシュイーターがアタックしてくる。
落とし込みでは女性も楽々
そんななか、友人にいい感じのアタリ。
「なかなか引くね」と見ていると、大きなゴマサバが浮いてきた。
タモ入れ寸前にバレたが、その後もう1匹ゴマサバを釣り上げた。
そして、「またサバだ」と言っている友人のサオを見ると、穂先をたたいている様子が伝わってくる。
「それ、タイだぞ」
上がってきたのは食べごろサイズのマダイだった。
同じくイワシを落とし込んでいた鵜飼さんにもいいアタリ。
今度はマトウダイだ。
さらに友人には大きなアタリで、時間をかけて上げてきたのはワラサだった。
なんともにぎやかな釣りになっているではないか。
そして自分は……?
なんということでしょう、終わってみたら何も釣れていない……。
魚を外してあげたり、アドバイスしたり、魚とのやり取りをずっと見ていたせいで、自分もいろいろ釣った気分になっていたのだが、実は自分のルアーにはエソくらいしか掛かってくれなかったのだ。
三重・白石湖出船今後も期待大
午後出船、初心者連れという今回の釣りだったが、それでもフタを開けてみればいろんなおいしい魚が釣れていた。
この日は潮が効かず、トップゲームには厳しい状況だったが、それでもジグサビキを駆使し、落とし込みをすればこんなに魚と出会えるということが分かった。
貸切状態の海でこんな釣りができる場所はなかなかないのではないだろうか。
自分がトップでヒラマサでも釣り上げていればなお良かったのだが、それは次回の課題にとっておくことにして、この日はなぜかボウズでも大満足な一日となった。
青物(ジギング、トップゲーム)、マダイ、イサキ、根魚、アオリイカ、それに今後は大サバ、シイラなども増え、狙いものが多く持ち込む道具選びに困る海域だが、船は広く荷物はたくさん積めるので、皆さんもいろいろなタックルを持ち込んで、思う存分大小いろいろな魚たちと戦ってきてほしい。
<北名古屋市・滝藤崇之/TSURINEWS編>