異常気象だと毎年のように騒いでいるが、今年の暖かさは異常だ。2月だというのに日中の気温は18度。春を通り越して初夏を思わせる気候に春告魚たちも当然のことながら騒ぎ始める。そんなとある日、名古屋港へプラグ縛りのメバリングへ出かけた。
名古屋港のポイント
名古屋から最も身近なフィールドである名古屋港。
タンカーやフェリーなど大型船舶が多く出入りするふ頭が多く、人工的ではあるが起伏に富んだ地形は絶好のソルトルアーフィールドとなっている。
もちろんソーラス条約(海上における人命の安全のための国際条約)の関係から釣り禁止エリアは多いが、9号地や西3区、5区など根魚やクロダイ、シーバスの好ポイントが目白押し。
今回選んだのは、メバル好調が伝えられている愛知県弥富市に位置する西3区だ。
ゴロタで23cmメバル!
2月24日、岐阜市にある釣具ショップ・カリプソの大宮好騎店長と、フィールドに立ったのはやや遅めの午後10時半ごろ。風は全くなく、道中車の外気温表示はなんと12度。防寒着すらいらないほどだ。
今回はプラッギングオンリーで、良型メバルのみに狙いを絞る。開始して間もなくシャローのゴロタエリアを攻めていた大宮さんのロッドを曲げたのは、22~23cmのナイスなメバル。シャローから落ち込みのブレイクで、潮に乗せて漂わせていたデッドスローシンキングミノーをひったくっていったらしい。
続けてヒットしたのはカサゴ。「少し沈めすぎました」と苦笑いの大宮さんだったが、すぐに1匹目と同サイズのメバルを取り込む。
ルアーローテ&レンジ変更
その後しばらく沈黙が続くなか、大宮さんはレンジやアクション、トレースコースを変えるため、次々ルアーチェンジしていく。
メバルのプラッギングゲームは高活性時のみ…と思われがちだが、決してそんなことはない。そこにメバルがいてアクションやコース、ポーズのタイミングなどがカチッと合えば高確率で良型がヒットしてくる。
その答えを探すためのルアーローテであり、細かいレンジ変更なのだ。
そのかいあってか、単発ながらもメバルのヒットを重ねていく大宮さん。ヒットしてくるサイズは全て23cm前後の良型ばかり。
時折シーバスに邪魔されるが、想定していたよりもシーバスの数が少ないようで「快適です(笑)」とのこと。
良型メバル入れ食い!
そしてルアーの波動によってメバルのスイッチが入ったのか、単に潮が動き始めたためか、明らかにメバルと思われるライズが始まった。こうなると爆釣タイム突入。
遠くで出ているライズめがけてフラッタースティックを遠投、ワンアクション入れた途端に水面が弾けて25cm近いメバルが躍り出る。
「普段渋い状況ばかりだからこんな場合何していいか分からないんです(笑)」と言う大宮さんだが、怒とうの連続ヒット。ガンガンヒットしてくるメバルは、やっぱり良型ばかり。そしてひと際大きなドラグを響かせたのは、優に25cmを超えるベイエリアらしからぬ良型ではなく大型のメバルだった。
さらにその後3連発を披露し、最後に60cmオーバーのシーバスに場を荒らされて、1時間ほどの祭りは終焉を迎えた。
最終釣果は良型2ケタ超え
はっきりした数は数えていないが、大宮さんのキャッチは楽勝で2ケタ超え。その全てが22cmオーバー。「ちょっと小さいな」というサイズは1匹もいなかったと思う。
こんなグッドサイズ爆釣劇は滅多にないだろうが、思わぬ祭りに遭遇し大満足で帰路に就くことができた。
現在大宮さんが店長を務めるカリプソでは、メバルプラッギングに力を入れており、このカテゴリーに関しては東海地区随一の品ぞろえを誇る。またメバルプラッギングフォトダービーも開催中。興味のある人はぜひ訪れてみてほしい。
<週刊つりニュース中部版 森田義崇/TSURINEWS編>
名古屋港