2月上旬に静岡県浜松市北部、天竜川のC&R区間の冬期ニジマス釣り場(中島)へ、相棒(ニューロッド)の入魂を兼ねて向かった。
当日の状況
午前8時すぎ、秋葉ダム下右岸の商店が並ぶ路地にある床屋で日釣り券を買い、左岸側の駐車帯に車を止めて着替えを始める。
途中気になって眼下の河原に目をやると、追加放流2日後というのに釣り人はまばら。流れがカーキ色に濁っているのは、佐久間ダム湖底の砂の影響と管轄漁協のホームページで案内しているものの、年々エリアの状況が悪化している気がしてならない。
しかし今回は冬期ニジマス釣り場の最終釣行と割り切って、砂地のスロープを降りていった。
まずは浅場から
まずは先回同様、浅場で定位する魚影を探してみる。鼻先でルアーをアクションさせて口を使わせようという魂胆なのだが、何も見えず結局シンキングミノーをダウンクロスに撃ちながら釣り下り、広範囲に様子を探ってみることにした。
「早瀬の始まりまでに1チェイスくらいはあるだろう」と期待したのも序盤だけ。チェイスがあるないという以前に、ミノーが水色に見え隠れする状況にあぜんである。
そして今度は釣り上りに転じてアップクロスにスプーンを展開するが、何も反応がないまま1時間半が過ぎた。
シンペンに反応あり
そこで今度は小型のシンペンにチェンジし、クロスキャストから流下させつつジャークする作戦をやってみる。
すると手前岸際の岩に囲まれたようなポイントで、良型の白い魚影がグルンと光るのが見えた。それは水面も盛り上がるくらいの派手な動きだったが、反応は1度きりでルアーチェンジをしても次なる反応はない。
午前中はノーフィッシュ
いることが分かっただけでも、カーキ色に濁った流れに対し前向きになれたのは救いだ。
とにかく、ゆっくりニジマスの目の前にルアーを送ってみよう。スナップにはゴールド系のPAL3.8gをセットし、クロスキャストからダウンクロスになるまでできる限り巻かずにボトムへ送り込む作戦を続ける。
そのほとんどがフックに藻が絡んで重くなるが、その直前のヒットを狙っているから、嫌がらずひたすら繰り返す。
すると、コンコンと明確なアタリが出た。が、残念にも乗らず、立て続けの反応もフッキングできず、ガックシうなだれたところで正午を知らせる放送が谷間に響いた。
出発前のイメージでは、昼までに数匹の釣果があって放送とともに余裕で上がるはずだったが、現実はノーフィッシュ。
粘って連発!
この日は、握る7.4フィートのロッドがおろし立てということもあり、何とか1匹と願ってもう30分だけ粘ってみることにした。
また金系スプーンのドリフト。この繰り返しで答えが出るような予感もあった。
そして下流に移動しつつ我慢の10分後、ようやく銀影とのやり取りがかなう。サイズは25cmくらいだが、とてもとてもうれしい1匹だ。
その後も同じポイントの同じ作戦で30cm強が2連続。
当日の釣果
一瞬の食い気をモノにしたようで、3ヒット後はピタリと反応がなくなり、と同時にメインのPEラインにコブを見つけて、この日の釣りを終了とした。
カーキ色の流れに当初苦労したものの、起承転結があって本流用の新たな相棒のこけら落としも無事成功。結果的には、面白い釣行だった。
<週刊つりニュース中部版 APC・永田幹夫/TSURINEWS編>
エリア:天竜川秋葉ダム下流