鎌倉時代の紀行文・東関紀行に『箱根の海』または『芦の海』と呼ばれた湖がある。富士箱根伊豆国立公園の中に位置し、湖畔には箱根関所や箱根神社、多くの美術館・博物館があり、周辺には温泉街が点在する。神奈川県西部の箱根町にある芦ノ湖だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)

ポイント
次はポイントを中心に紹介しよう。漁協の成魚放流はボート店の多い湾内を中心におこなわれている。箱根町湾、元箱根湾、湖尻湾がその中心となる。

それ以外にも、南岸では三ツ石、犬の墓、トリカブト、白浜、平岩。トリカブトは急深のブラウンのポイントで、白浜は遠浅のウェーディングポイント。西岸では、平岩、箒ヶ鼻、ムジナの窪、百貫ノ鼻、立岩、小杉の鼻、立石、亀ヶ崎。いずれも急深なカケアガリのあり、ブラウンやイワナの好ポイントだ。
湖尻は時計回りに、深良水門、七里ヶ浜、早川水門、キャンプ場前、桃源台、神宮。七里ヶ浜から早川水門にかけては水の動きがあり、なぜかウグイが多く釣れる。早川水門からキャンプ場前は、湖尻では一番人気のポイント。大型の実績が高い反面、常に混雑している。桃源台はボート店が並ぶ場所で、放流量が多くレギュラーサイズなら比較的容易に釣れる。

東岸は、防ヶ沢、釜ヶ淵、樹木園、和田の角、プリンス前、箱根園、山の神、成蹊と続く。釜ヶ淵は九頭龍とも呼ばれるワンドで大型の実績が高い。成蹊はウェーディングのフライマンが常にいるポイントで、浅場を回遊する大型ニジマスやサクラマスが狙える。

元箱根湾から箱根湾にかけては、平和鳥居前、吉原窪、弁天の鼻、コベリの鼻、関所下などが好ポイント。コベリの鼻沖には大島・小島と呼ばれる沈み根がある。平和鳥居付近には湧き水があり、大島・小島は海賊船、遊覧船の航路に近く水が動く場所で、このようなポイントは酸素量が多く魚が集まりやすい。
<週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也/TSURINEWS編>
芦ノ湖