冬は極端に釣り物が少なくなる季節だが、冬ならではのターゲットも存在する。大人気のメタルスッテで狙うヤリイカがその代表格だ。日本海では年明けから爆釣モードだが、近年注目を集めているのが冬でも出船率が高い三重県・紀東エリアだ。今回は紀東エリアを中心としたメタルスッテゲームを紹介したい。
イカ別の狙いタナ
先にも書いた通り、この時期は3種のイカが同時に狙える絶好のシーズン。ぜいたくなメタルスッテを楽しめるわけだが、どのイカにも共通して言えるのが、ほとんどの場合フォールとステイでしか乗ってこないこと。
またこの3種のイカはおおまかにタナが分かれているようで、ヤリイカは底付近、アカイカは中層~上層、スルメイカは中層にいることが多い。
ただし、状況によってはスルメイカが水面でベイトを追い回したり、アカイカが底付近で乗ってくることもある。
メタルスッテでの誘い方
まずリグを底まで落とし、すぐにリールを3~4回巻いて底を切る。もたもたしていると根掛かりするので、着底と同時にすぐ底を切るようにしよう。
誘いは短いピッチでゆったりシャクり上げて止める、大きくロッドを振り上げてからラインを張らず緩めずで落としていく、リールは巻かずにその場でシェイキングなど、さまざま。
コレは絶対釣れない!という誘いはないが、ヤリイカとアカイカは少しゆっくりめ、スルメイカは速めのアクションに反応することが多いようだ。
冬ならではのヤリイカを狙うなら、底付近をじっくり狙うのが近道だが、周りでアカイカやスルメイカが釣れているのを我慢して、底で粘れるか…という人間側のメンタルの部分も大きい。
ヤリイカにこだわらないのであれば、底から順番に誘い上げていこう。徐々にタナを上げていき、水深10mぐらいまでくれば今度は誘い下げだ。
カウンターやラインカラーを見ながら、じっくり3~4m刻みで細かくタナを探っていく。
アタリと取り込み
アタリはイカによって強さは違うものの、ティップ(穂先)を押さえ込んだり、曲がり込んでいたティップがフッと持ち上がったり、コンッとたたくようだったり、グーッともたれたりとさまざまだ。
3種のイカの中でも最も獰猛なスルメイカは、魚のようにガンッとアタってひったくっていくようなアタリを見せることがあるが、ヤリイカやアカイカは繊細なアタリを出すことが多い。
おかしいと思ったら聞きアワセではなく、しっかりロッドの胴に乗せるような感じでアワせていこう。
ヤリイカのパラソル級、大型のスルメイカともなると、その引きはかなり強烈になる。
ラインが切れることはないが、強引な巻き上げは避けよう。突っ込んだときはロッドでしっかりためること。
抜き上げはロッドで行うのでなく、リーダーをつかんで船内に入れる。ロッドで無理に抜き上げると、ティップの破損につながるので気をつけたい。
取り込みでサオ壊さないように