まだまだ山の季節は冬。そんな3月1日は東北各地で渓流釣り解禁を迎える日であり、トラウトアングラーの待ちに待ったシーズンインの日でもある。解禁日は各地域、漁協管轄ごとに違いがあるものの、シーズン初期は基本的に低水温で魚の活性はハイシーズンに比べてスローである。そんなシーズン初期をルアーで攻略してみる。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター黒田初)
渓流解禁釣行は1つの恒例行事
10月からの禁漁期間を経て待ちに待ったイベントでもある解禁日釣行。当然、土日と重なる年もあれば、平日の年もある。トラウトアングラーはカレンダーを確認して有給休暇とご相談なんてこともしばしば。

そんな大事な1日をできるだけ良い釣果で迎えられたら、これからのシーズンのワクワクも倍増することであろう。
東北エリアの特徴
私のメインフィールドとしている東北エリア(主に山形、宮城、岩手)の各河川では、解禁日からイワナ、ヤマメを狙うのが一般的であり、沿岸河川であればアメマスも対象魚となってくる。

釣り方は多彩
釣り方としてはミミズやブドウ虫を使用したエサ釣り、魚を模した疑似餌(ルアー)を動かして食わせるルアーフィッシング、羽化・飛翔する水生昆虫を捕食する魚を毛ばり(フライ)を使用して狙うフライフィッシングなどがある。解禁日からこれらの釣法で狙うことができるが、その中でもルアーフィッシングに焦点を当ててみる。

解禁直後の魚は低活性
この時期の魚はまだまだ活性は低く、動きもスローであり、ルアーへのチェイスの回数もハイシーズンと比較するとそこまで多くない。

但し、体力のある大型(特にイワナ)はルアーのフラッシングによるリアクション効果なのか、低水温で思考が鈍っているのか、一度スイッチが入ってしまえば、ルアーにバイトするまで何度もチェイスを繰り返す傾向が強い。そのため、大型を狙いやすい季節でもある。
スレていない
また、禁漁期間があるため、どのエリアも人的プレッシャーは低いため、スレていないフレッシュな魚が多いのも事実。これらの条件を基にルアーゲームを組み立てていくことになる。
解禁直後の狙うポイントとして、流れの淀む淵・滝壺・堰堤がメインとなってくる。流れの緩い瀬にも魚はいないことはないが、ルアーに追わせてバイトに持ち込むには厳しい展開となり、時間を浪費してしまうため、この時期は淵・滝壺・堰堤のみを狙い撃ちするのが好釣果のポイントとなる。

さらに細かくボトムの変化を見ていくと、絶対見落としていけないのが大岩や護岸のエグレである。そうした箇所には思わぬ大物が潜んでいる可能性がある。
渓流ルアー釣りのタックル
スピニング、ベイトどちらでも問題ない。ロッドに関してはヘビーシンキングミノーを操作しやすい4~5ft前後の長さで適度に張りがあるものを選択するとよい。ラインは大物も想定して、ナイロンライン(4~6lb程度)またはPEライン(0.6号程度)にフロロカーボンラインのリーダー(5~7lb程度)がよい。

使用するルアー
ルアーは深場を攻めるため、4g以上のヘビーシンキングミノー、スプーン、小型バイブレーションが主戦力となってくる。ミノーに関しては流れの速さ、深さに応じてウェイトシールを追加するのもよいだろう。

フックはボトムを攻めることが前提となるため、できるだけ根掛かりやごみを拾うリスクを回避し、魚にアプローチできるシングルフックがよいだろう。私の場合、市販のエサ釣り用のフックにジギング用のアシストラインを巻き付けたものを自作して使用している。