年が明けて大寒波が襲来し、野釣りでオデコ覚悟の釣行が多くなった。そのような状況下でも型が見られる可能性が高いのが、茨城県土浦市を流れる土浦新川。今年に入って40上から尺半オーバーが顔を出すなど、型の魅力も十分。腹の膨らんだ美ベラの、寒さを吹き飛ばすような強い引きを楽しもう。
今年は渋い?
昨年と一昨年は11月から2月中旬まで50枚以上釣れた日が多かった。だが、今年は食いが渋い。11月と12月に晴天が続いたうえ気温が高く、霞ヶ浦本湖の水温が低下しなかった。
例年なら本湖の水温が下がると、温排水が出て4度以上水温が高い土浦新川にヘラが群れで遡上してくる。今年は本湖の水温が高めなので、遡上する数が少ないようだ。そのうえ雨が降らないので水替わりもなし。それでも冷たい雨が降った後などは、思わぬ好釣果に恵まれる可能性がある。
昨年は温排水水門上流の宙・底釣りでよく釣れていた。今年は釣果にムラはあるが、水門から河口間でいい日1~5枚。オデコの人も少なくない。
温水は流れや風によって蛇行するため、その日に入るポイントによって釣果に差が出る。
ポイントについて
入釣できる基本的に北岸だけ。南岸は高い垂直護岸で危険をともなうため、入らないでほしい。北岸は季節風が背後からになるので、霞ケ浦浄化センターの建物や木々が遮ってくれる。
流れは上下流に向けて常にある。緩ければ宙釣りやバランスの底釣りが可能だが、通常は中・外通し釣りになる。
この時期のポイントは、大きく分けて2つ。
1.温排水水門~河口
温排水の放水は一日中行われており、日中は日差しとともに水温が上昇。合わせて、ヘラの活性も上がる。
常連は午後から来ることが多いが、週末は早朝から混雑する。だが、今年は今のところ状況がよくないので、それほど混雑していない。
竿は21尺が中心。モジリが沖めに出ていて長竿を出すときは、両サイドの人にことわってからにしよう。現在釣れだす時間帯は午後から夕マヅメが中心。
2.新港橋~温排水水門
今年は釣果が上がっていない。ヘラのモジリは対岸寄りで、中央付近はボラが多い。宙・底ともこの魚が食ってくる。そのため、竿を出す人は少ない。
水深は上流へ向かって深くなり、2本~2本半。竿は18~21尺で、意外と宙釣りをする人が多い。
何がきっかけでヘラにスイッチ入り、大釣りがあるかどうかが分からないのが野釣り。例年春の乗っ込み期は35cm前後から尺半を主体に数釣り楽しめる。
ドボン釣りと宙釣り
通常は上下流への流れがあるので、ドボン釣りが安定している。流れが緩いときは、宙釣りやバランスの底釣りで釣果が上がっている。
竿は18~21尺が中心。水深がそれほどないうえヘラの引きが強いので、道糸は1.25号~1.5号、ハリス0.6~0.8号上30cm下45~50cm、ハリは宙釣りならバラサかリグルの7~8号、底釣りはリグルかセッサの6~8号。
ウキは宙釣りならPCムクか細パイプトップ、底釣りやドボン釣りは小さいアタリがでるムクか細パイプトップ。
中・外通しはライトドボンがよく、オモリは0.3~1.5号くらいまで用意しよう。
エサについて
エサは両グルテンがメイン。バラケを打つとコイやボラなどを寄せてしまう。
配合例を挙げると、宙釣りは新べらグルテン100㏄+へらグルテンLL100㏄+水180㏄。
底釣りは新べらグルテン50㏄+グルテン四季50㏄+わたグルかアルファ21を50㏄+水160㏄かグルテン四季50㏄+へらグルテンLL50㏄+水100㏄。
<週刊へらニュース APC・高田恵年/TSURINEWS編>
茨城県:土浦新川
入釣料:無料(釣り台必携)