初釣りの対象魚をイシモチに決め、1月2日(水)、東京湾金沢八景の鴨下丸を訪れた。
当日の状況
この魚は釣ってよし、食べてよし。魚影が濃く、満足のいく数を確保できる。
年始を飾るには格好のターゲットだが「長潮で、潮の流れは緩やかだから魚の活性は上がらないかも」と一抹の不安を抱いて家を出た。
船長や女将に新年のあいさつをしてから、船に乗り右舷ミヨシに座る。桟橋では船長が竿を持ちビギナー向けに、エサ付け~投入、アワセ~取り込みまでをレクチャーしている。
イシモチの釣り方
7時20分、鴨下芳徳船長の操船で港を離れる。振り返ると、冠雪した富士山の雄姿がくっきりと見える。北西風があり、海面は少しざわついている。
航程30分ほどで本牧沖の水深20mの釣り場へ。ポイントが定まると「この辺りから探っていきます。ミチイトが少しななめになるので、隣とオマツリしないように、竿の弾力を使って仕掛けを前方に振り込んでください」のアナウンスで開始。
青イソメをつまみ、タオルの上で水を切る。硬い頭部からハリ先を入れ、軸いっぱいに通してハリ先を出す。長いイソメは10cmほどで切るといい。細い個体は2、3匹をいっしょに掛ける。
オモリを持って前方へ投入。着底したらイトフケを取り、船が波下に入ったときに、オモリが海底をたたくポジションを保ってアタリを待つ。
25cmクラスが連発!
20年来の常連竹澤さん
いきなり派手なアタリ。ここでアワせても掛からないのでここは見送る。次の反応で、魚を乗せるように聞きアワセを入れるとハリ掛かり。
たちまち竿は湾曲し、ブルッブルッと小気味いい引き込みが伝わる。取り込んだ第1号は25cmのレギュラーサイズ。船中のあちこちで同型が舞い上がっている。
時々、ハリ掛かりせずにエサのみを食いちぎられる。このようなときは、短くなったエサはそのままに、新しいイソメの頭にハリを刺し、チョン掛けで加えてやればいい。
この魚はところどころで小さな群れを形成している。アタリがでたときがチャンスなので、手返しを早めて投入を繰り返すことが大切だ。
30cm超えも!
良型も!
反応が遠のくと、すぐに小移動、また派手なアタリが復活する。
魚の寄り場に差しかかると、竿先を大きく弾ませながら良型が顔を出す。置き竿にして、魚のエラをハサミでカットしている間に一荷でヒット。
隣ではイシモチ初挑戦の親子が懸命に竿を振っている。息子の実さんはレギュラーサイズを取り込んで「初めて竿を握りましたが小気味いい引きがたまらないですね」と魚を上げる。
父親の朝司さんは「メリハリの効いた引きで、これはハマりますね」とご満悦。
トモ2番の斉藤さんも魚信をじっくり楽しみながら釣果を重ねる。
船中釣果は?
イシモチ3回目の中学生!
左舷胴の間では親子が和気あいあい竿を出している。
暖さん(中2)が「イシモチは3回目なのでコツが分かってきました」と魚を手にすると、父親の直樹さんも卓越した釣技を披露する。
「トモで良型が上がったよ」と船長。
30cm超えを手にした竹澤幸治さんが「家は少し遠いですが、みなさんが気さくで和やかだからこの船に20年間通っています」と話す。
誰もが派手なアタリと引きを楽しみ、正午に沖上がり。船中釣果は22~32cmが20~55尾。多くの人が30尾以上を確保していた。ゲストに良型アジ、シロギス、カサゴなどが顔を見せた。
帰宅後、三枚におろした身をフードプロセッサーですり身に。団子にして鍋にしたところ、とても美味しかった。残りは天日干しにしたが、こちらも楽しみだ。
<週刊つりニュース関東版 APC・大村 隆/TSURINEWS編>
鴨下丸