なぜ、ワカサギ釣りが好まれるのか。なぜ、わずか10cm前後の魚に魅了されるのか。初心者でも一日釣れば20~30尾は釣れる。名人クラスになると10束超え(1000尾)の釣果も珍しくはない。誰でも簡単に釣れ、極めれば悩みが増え難しくなる。そして、食べて美味しく、財布に優しい。これがワカサギ釣りなのだろう。
短時間での釣果も魅力
私は、ほかの釣りを楽しんだあと、夕食のおかず用にと1~2時間だけワカサギのために竿を出すことが多い。
4人家族で食べるなら50~100尾釣れれば十分だ。短時間で釣果をだせるのも魅力だろう。
補完的な位置づけだったが、誘いがあり、一日狙うことにした。
山中湖旭日丘地区から出船
11月2日(金)に釣行したのは、山梨県南東部にある山中湖。当歳魚が数釣れているようだ。
水深が浅いことから、今年初めて電動リール2本で釣りをする。仕掛けは、ソデバリ1号7本仕掛け、エサは赤虫と白サシを用意した。
旭日丘地区にあるボート店でローボートを借り、6時半に出船。
魚探を確認しながら、沖合い150mほどの水深10mのポイントにアンカリングして開始。
ロッドは、グラスを削った自作の超軟調35cm。
水温16度とまだ高いことから、ゲストを避けるためにメインの竿のエサは赤虫のみ。サブの竿を赤虫とサシの交互付けにした。
1時間で50尾とまずまず
最初にアタリが出たのはサブのほう。
臭いによる集魚効果があったようで、サシにワカサギが寄っているようだ。
1投目は、下3本のハリに3点掛け。サイズは5~6cmと小ぶり。
仕掛けを下ろしている間に、メインの竿にもアタリがきた。こちらは、一番下のハリに8cmが1尾。
しばらくアタリは続くが、1尾1尾をていねいに掛ける釣りになった。それでも、開始1時間で50尾超えとまずまずのペース。
表層ワカサギはどう狙う?
朝方には、体長3~4cmの群れが、水中から時々沸き上がってきた。産卵を終えたワカサギが水面をフラフラ泳いでいるのはよく見かけるが、秋期に見たのは初めて。
本腰を入れてこの魚を追求したことがないので、これが習性の1つなのか、捕食者に追われて上がってきたのかは、分からない。
試しに、オモリを外して群れの上へ仕掛けを投げ込んでみた。サルカンの重さだけで沈んでいき、仕掛けが見えなくなったところで引き上げると4cmが2尾掛かっていた。
表層にいるときはオモリを付けず、シモリウキ仕掛けでアタリを取れば釣れるように思う。
移動し7点掛け!
オモリなしで打ち込んだのは1度のみで、再び底釣りに戻る。
遊んでいる間に、群れはどこかへ移動してしまい、アタリがなくなってしまった。そこで、魚探を見ながら移動し、水深8mにアンカリング。底から2mのところにびっしりと反応がある。
仕掛けを下ろすと同時にピクピクと小気味いい反応があり、7点掛けのパーフェクト。
至福の時間は30分ほど続き、大忙しの嬉しい悲鳴だ。
その後、移動を繰り返しながら順調に数を伸ばし、14時半に納竿。
最終釣果&まとめ
釣果は、4~10.5cm372尾。
当歳魚中心に2歳魚まじりの釣果で、私としてはまずまず。少し小ぶり感はあるが、ワカサギ釣りを満喫できた。
近年はドーム船が大盛況だが、厳冬期でも私はローボートを好む。ドームはトイレもあり、暖かいのでいいのだが、製造工場の作業ラインのようで好きじゃない。
釣れても釣れなくても、悩みながら試行錯誤し、体力を消耗してクタクタになりながら釣りをするのが好きだ。
防寒着を着て1人1艇ボートを借り、群れを求めて探し回るのも一興ではないだろうか。
<週刊つりニュース関東版 APC・藤崎信也 /TSURINEWS編>
山中湖