人気急上昇中のサワラなど回遊魚を狙ったボートキャスティングゲーム。多様なルアーを使用するこのゲームで好釣果を得るには、各ルアーとロッドのマッチングが大切。今回、このゲームに適したロッド特性を解説するとともに、テイルウォークスタッフの種村遥さんの協力のもと、同社から今秋発売された専用ロッドによる釣りの様子をお届けしたい。
(アイキャッチ画像提供:エイテック)
伊勢湾・大翔丸で実釣
実釣を担当してくれたのは、テイルウォークスタッフの種村遥さん。舞台はサワラフィールドとして注目される伊勢湾で、11月下旬に三重県津市にある津港出船の大翔丸(たいしょうまる)に乗り、フィールドへ向かった。
BOATGAMER SSD S610M+
まず紹介するのは、BOATGAMER(ボートゲーマー) SSD S610M+。多様なベイエリアのボートゲームをカバーするボートゲーマーシリーズに、サワラをメイン対象魚とするモデルとして加わった。釣り座を選ばない取り回しの良さ、各種回遊魚用ルアーのほか、特にブレードジグやブレードベイトの操作に長けているのが特徴だ。
アンダーキャストに好適
6ft10inという長さは、胴の間からアンダーキャストする際にティップが海面を叩かず、ミヨシからのオーバーヘッドでもストレスなく飛距離を出せる絶妙な設定。
取材当日はアンダーで投げることが多かったが、一般的な乗合船サイズである大翔丸のデッキからだと、ティップと海面の間隔は十分あり、リトリーブの際も適切な高さにティップを位置させることが可能だった。プレジャーボートサイズの船からの釣りには、一層マッチするだろう。
また、適度な長さでアンダーキャストも容易なリアグリップにより、ロッドを脇挟みで保持でき、引き抵抗の大きいブレード系ルアーを高速で巻いても手首の負担が少ない。
ルアーの操作感も抜群
同時にブランクス特性と相まって、ブレード系ルアーが発する振動によるティップや手元のブレを抑える。これにより、ルアーアクションの崩れを防ぎ、アングラーが水流の変化などもキャッチしやすい。
眼前で同社のブレードジグYUNMY(ヤミー)JIG TG(30g)を速巻きしてもらったが、見事にブレず、安定したリトリーブだった。
大型&重量級ルアーにも対応
このほか、しっかり張りを持ったブランクスは、プラグやジグを用いて回遊魚をテクニカルに攻略したいとき、メタルバイブなど重いルアーによるシーバスの攻略、重量級のジグヘッドやシンカーを用いたボトムフィッシュの攻略にも対応する。
今回の釣行でも、シーフィンガーミノー173Fのジャーキングで攻めるシーンでは、バットは17cm超のこのミノーの引き抵抗に負けず、ルアーをキレよくアクションさせていた。見ているだけで軽快な操作感さが伝わってきた。
BOATGAMER SSD S72MH
もうひとつがBOATGAMER(ボートゲーマー) SSD S72MH。こちらは60gまでのルアーに対応した、よりキャスタビリティとパワーを追求したモデルだ。
スペックがサワラゲームに最適で、先のS610M+よりもさらに長めのリアグリップが一層ホールド性を高め、ブレードジグの速巻きなどでリトリーブ時のブレと手首の疲労を軽減する。
もちろんサワラ以外のターゲットとの相性も良く、沿岸での青物やシイラ狙い、より重いルアーを使ったボトムフィッシュ攻略にマッチするほか、ヒラスズキのボートゲームとも相性が良さそうだ。
当日のゲームにおいても、ヤミージグの45、60gで水平方向とレンジを広く探る際にこのロッドを使用。ブランクスの反発力でジグが遠くに打ち出されていく。
高速リトリーブ時においても、ブランクスはブレードを装備したジグの引き抵抗に負けることなく、リトリーブ中のラインを海面に押さえつけていた。