エサ取り名人として名高いカワハギ。独特のおちょぼ口でエサをかすめ取り、釣り人を悶絶させ続けているが近年はそのエサ取り名人をハリに掛けるゲーム性が指示され、熱狂的なカワハギマニアまでいるほどの人気ぶりだ。秋はキモが肥大して、食味もアップする季節。今回は船からのカワハギ釣りについて解説してみたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
カワハギ釣りのエサ
定番中の定番はアサリのむき身。各メーカーから冷凍されたものが販売されている。そのまま使ってもいいが、身が柔らかくエサ持ちが悪いことがある。そんなときは短時間でアサリの身を締めて、エサ持ちを良くするサブアイテムも販売されている。
マルキユーの旨〆ソルトやバクバクソルト、アミノ酸αなどがそうだ。粉状、液状それぞれ違うが、アサリの身を締めて集魚力も高める効果もあるので、こちらはぜひ準備してほしい。
アサリの差し方は水管からハリを入れ、黒いキモの部分にハリ先を出す。カワハギに限らず、全ての魚はこのキモが大好物。ここにハリ先を持っていくと、ハリに掛かる確率がアップする。
他に使うエサとしては冷凍ウタセエビやアオイソメなど。冷凍ウタセは1cm角に、アオイソメはハリいっぱいに刺して垂らしがないようにする。いずれにしてもメインのエサはアサリ。エビやムシは魚の目先を変えるときや、予備のエサとして持参しよう。
外道との戦い
カワハギが生息する水深5~40m、岩礁帯やそれに絡む砂地にはカワハギだけでなく、さまざまな魚が多く生息する。ベラやフグ、根魚、小ダイなど。全体的に見ればカワハギの数など、微々たるものだ。
そんな数多くの中からカワハギを引き出すにはどうすればいいか。まずは仕掛けを頻繁に動かしてやろう。
先に少し触れたハワセ釣りやタタキ釣りなども効果的には違いない。だが、初挑戦でやってみろと言われてすぐにできるわけがない。
答えは明快で、仕掛けを50cmの幅で上下に動かし続ける。そしてオモリを底に着けた状態でそのまま静止(ステイ)。この静止時に出るアタリに集中しよう。カワハギはにおいの強いものはもちろん、動くものに興味を示す。この仕掛けを上下させているときにはアタリは出ない。
この動きが速ければ速いほど、カワハギ率が高くなる。それでもベラやキタマクラなどの外道はどうしても掛かるが、外道でも何でも掛けたときの手応え、引きを覚えておこう。これを繰り返していくうちに、ベラのアアタリ、キタマクラのアタリ、カワハギのアタリが分かってくる。