渓流釣りのフィールドの中には、水量が多い本流もあれば、驚くほど小さな「小川」も含まれます。今回は、そんな一見すると見逃してしまいそうな「細流」を釣る魅力を紹介してみましょう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター小峠龍英)
細流の魅力
この夏のある週末、あらかじめ入る川を決めてから行動する私はその日、どうしたものかと頭を掻いていました。入る予定だった川に既に先客がいて、第二候補の場所も先客がいたのです。とりあえず来た道を戻りぼんやりと車を走らせていると普段は素通りする橋の下がふと気になりました。そこには一跨ぎで超えられそうなほどの細い流れがありました。
私は”ダメならすぐに移動すればいいや”とあまり期待せずに竿を出してみると、何とその流れには美しい渓魚達がひっそりと暮らしていました。その日以来、今までスルーしていた小川を片っ端から探ってみたのですが、そこには小さなパーマークの小宇宙とも言える世界があったのです。
細流を釣るタックル
基本的な渓流タックルでも対応できますが、薮が濃い場所もあるので長いロッドはやや不向き。長くても5ft、リールとラインは普段の渓流で使用しているもので十分です。狭いポイントを攻めることが多くルアーは4gまでのミノーとスプーンを川幅に応じて使い分けます。川幅が”一跨ぎ”レベルならスプーンの方が手返しよく釣ることができます。
基本的に浅いポイントが多いので、立ち上がりの早いルアーや魚にとってひと目でエサと認識できるような、陸生昆虫を模したカラーを選ぶと良いでしょう。
筆者の参考タックル
ロッド:オンディーヌトラウトRS Win 562L
リール:カーディナル33 復刻+ NSクラフト ROBOハンドル
ライン:PEライン ピットブル 0.8号
リーダー:東レ 銀鱗 2~3号を1ヒロ半
ルアー:シンキングミノー 4~6g、スプーン3~7g
※全てシングルバーブレスに換装、ミノーはテールフックのみ
細流にで狙える魚種
北海道の細流で一番よく見かけるのがエゾイワナです。規模の大きな渓流に棲む個体と違い茶色や黄色がかった個性的な体色とパーマークを持ち、川毎に微妙に異なるのが特徴です。またヤマメも下流域とは違った独特の個性を持つ個体も居る場合があります。
基本的に接近戦となりますので1キャストで決めないとすぐにスレてしまいます。イワナの場合は一度エサと認識すると強い執着を見せることがありますので、何度かトライしてみるのもいいでしょう。