6月1日(水)、東京湾富津からマダコ釣りに出かけた。タコが食べたいのとタコとの駆け引きが楽しみでの釣行。船中釣果は0.3~1.1kgを0~5尾となった釣りの模様を、釣り方を交えつつリポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)
運7割・技術3割
マダコ釣りは運7割・技術3割の釣りだ。初挑戦でトップになることが珍しくない。誰のテンヤにタコが乗ってくるかは運次第・タコ次第。基本に忠実なら誰でもチャンスがある。そのチャンスをモノにできるかは釣り人次第だ。
船宿での貸し出しは、ライフジャケットとシブイトと船宿特製タコテンヤ。釣り人はクーラーボックスとゴム引き手袋の2つを用意するだけの手軽さが魅力。
東京湾でのタコ釣りは2通りある。
(1)市販のタコテンヤを使い、根掛かりした場合は自分で外すか強引にロストさせる。他の釣り人に迷惑をかけないが、タコテンヤを購入しなければならない。
(2)船宿特製タコテンヤを借りて使用する。根掛かりした場合は船長に外してもらう。釣り人全員がタコテンヤを上げて、船長に根掛かりを外してもらう。
(1)、(2)ともタコテンヤのカニ餌は縛り付けてある。初心者には(2)を勧めたい。
富津出船でマダコ釣り
当日は5時に集合。右舷5人左舷5人の10人が座る。初心者は、右舷胴の間の船長の近くに座ったほうがいい。根掛かりした場合、すぐに外してくれるからだ。
初心者がいると、船長は釣り方を懇切ていねいにレクチャーするので、必ず聞いてもらいたい。
5時半ごろ全員の準備ができたところで出船。航程50分で、富津南沖(水深10~15m)のポイントに到着。
テンヤが底から離れないよう小突く
釣り方はタコテンヤを投入する前にシブイトを水深プラス3mくらい、木枠から出して左下の足元に這わせて置く。タコテンヤを海中に落とし海底に到達するまで、シブイトが絡まないように左手でサポートする。
タコテンヤが海底に到着したら、海底から離れないように小突く。シブイトを伸ばしたり巻き上げをして流れや海底の起伏などに対処し、小突きができる状態を続ける。
小突きの方法は十人十色で、どれがいいとは言えない。ただし、小突きを止めると根掛かりするのでひたすら小突く。
アワセは一気に
アタリは、小突いているとタコテンヤに濡れ雑巾が乗っかったジワーとした感じ。小突きながら右手を船べりの外まで伸ばし、タコの乗りを十分に感じたら躊躇せず一気にアワセを入れる。これがタコ釣りでいちばん重要なポイントだ。
取り込みはゆっくりでいいから、スムーズにシブイトをたぐり寄せる。節をつけてたぐると、ハリにかえしがないのでバラしてしまうことがある。
根掛かりしたら強引に引っ張るのではなく、小刻みにシブイトを動かす。両隣のスペース、または席の上に上がってタコテンヤの引っ張る方向をいろいろと変えて小刻みにシブイトを動かすと外れる時がある。
どうしても外れないなら、船長に対応してもらう。根掛かりしたタコテンヤのハリは曲がっているので手で元に戻す。
ワンポイントアドバイスとして、指サックではなくゴム引き手袋を使うのがいちばん。長時間の小突きとシブイトのたぐり寄せを何回もするので、指サックより滑らないゴム引き手袋がいい。