魚が釣れるから釣りは楽しい。もちろんコレは一つの真実だろう。ただ、「釣れないからこそロマンを感じる」と語る筆者。ボウズに終わったシーバスゲームの模様と合わせて、釣れなかった時の釣り人の頭の中をのぞいてみよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)
釣れないからこそ釣りにハマる
釣りは魚が釣れてこそ楽しい。あのアタリ、あの引き、そして食べても新鮮でなにものにも変えがたい経験ができる。そうではないだろうか?しかし、釣りはいつも釣れるとは限らない。釣りによっては全く釣れない時の方が多い釣りもある。
では、なぜ釣りにハマる人が多いのか?それは、釣れない時にこそ学ぶことが多いからではないかと思う。昨日はこのポイントで入れ食いだったのに、今日来てみたらサッパリだった……なんてことは少し釣りをやっていたら一度は経験したことがあるだろう。
そんな時「なぜ釣れないのか?」を真剣に追究することこそ次回の釣果に繋がるし、釣りの真の面白さが隠されていると筆者は思う。では、その面白さを筆者のルアーシーバスゲームボウズ釣行を元に、なぜ釣れなかったのかを独自の目線から紐解いてみたい。
濁り過ぎでアタリなし
まず、4月5日の釣行から見ていこう。結論から言えば、ボウズであった。デイゲームからスタート。場所は養老川~小河川を回るいつもの釣行だが、この日は前日に降った雨の影響で水が見事に濁っていた。いや、濁り過ぎていた。
嫌な予感はしたが、流れはあるし、上流からベイトが押し流されて来ている場合もあるので、釣れないわけではない。とにかく竿を出してみよう。
しかし、甘かった。足元にベイトは確認できたが、とにかく濁りがひどい。昼間とは言え、濁りが酷いのでルアーをゆっくり動かしてシーバスに気付かせるようにリトリーブしたが、全くコンタクトがない。
流れはある、ベイトもいる。シェードもいい感じに出ている。でも、全く釣れない時間が続いた。
ナイトゲームで待望のヒットも
デイゲームでは全く反応がなく、フィジカルもメンタルもかなりのダメージをくらった。それでもナイトゲームなら何とかなる。そう思って小河川へ移動し、ナイトゲームへ突入した。
またもや甘くみていた。小河川へ移動しても濁りはひどく、まずベイトが全く確認できなかった。養老川から数えると何百投ルアーを投げたかわからないが、半分ムキになってルアーを投げ倒し、ようやく待望のアタリがキタ!
しかし、食いが浅いのか?アングラーのウデのなさか?ランディング寸前でバレてしまった。上手く行かない釣行の典型的な例であった。
釣れなかった理由
それがわかったら苦労はしない。そんな声が聞こえてきそうだが、考察は大切なので考えてみたい。
考察1:濁り
まずはやはり前日の雨、それもかなりの雨量だったのでこれが影響したのではないかと思う。適度な濁りなら良かったが、養老川のこの日の水色はド茶色だった。やはりここまで濁るとさすがに釣りにくい。
考察2:ミスマッチベイト
後日小河川でシーバスを釣ることができたが、その際吐き出したベイトのサイズが考えていたより大きめだった。それを考えると、ハクを意識したスモールルアーではなく、大きめのサイズのルアー選択をするべきだったと後悔した。
そこまでルアーのサイズにこだわるのか?と思うだろうが、魚との距離が近い小河川では、こちらが思うよりルアーのサイズにシビアな個体が多い。
ベイトが多く、ベイトとの距離が近いということはそれだけシーバスもベイトをよく見てサイズや動きを学習しているのではないかと思う。これには、アングラーサイドもルアーのサイズにシビアになるべきだったと考えた。
考察3:集中力の欠如
これも重要な要素だと考えている。唯一、ナイトゲームでシーバスを掛けたが、バラした。これは、明らかにこちら(アングラー)の集中力が切れていた証拠だ。
デイゲームから投げ倒し、さらに魚からの反応が全くない状態だったので、思ったより疲れていた。それゆえにやっときた時合いを見逃してしまい、まさかのランディングミスをやってしまった。集中する時間に集中できない。これは、ボウズを食らう確率を上げてしまう。