3月2日に熊本の川辺川で本流ヤマメ狙い、渓流釣りを満喫してきた。当日は強風に苦戦が強いられたが、ひとつのポイントで10尾連発もあった解禁釣行をレポートする。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)
五木村の本流でサオ出し
移動を挟み、午後からは五木村の本流域でサオを出すことにした。
ただ、釣法関係なく、釣り人が入れ代わり立ち代わり入渓している。もう慌ててもキリがない。釣り仲間と折り畳みベンチを広げ、道の駅で仕入れた手作り弁当でランチタイム。食後のコーヒーとデザートで晴れ渡った早春の河原で深呼吸しながらのんびりと過ごした。
さて、入渓し実釣してみることにする。しかし、時折突風が吹き始め、仕掛けがなびき釣りどころではなくなった。なんとか仕掛けを投入できても、仕掛けが踊り、まったく自然にドリフトすることができない。
27cm本流ヤマメキャッチ!
これではお手上げ状態。1時間30分程度、我慢の釣りが続いた。しばらくすると次第に強風がやみ始めた。それと同時に、本流流れ込みの大淵では、水面に幾多のライズが起きた。フライフィッシングではゴールデンタイムだろう。
ただ、エサ師の私も同様にチャンスと感じている。どうやら、ヤマメも定位を下層から中層に変えて泳ぎ、表層に注目している。
こんな時にヤマメは底波だからと固定観念をもってしまうとボウズを食らう。オモリG3でエサとオモリの間隔を通常よりも倍以上に取った。ヤマメは、私たちが思う以上にオモリの存在に気づいていると思う場面に出会うからだ。
オモリと目印は矢引き程度で定位している中層をドリフトさせる。ライズが起きた場所よりやや上流へ投入し流していくと、待望のアタリがでた。やはり食った。聞きアワセにて掛ける。乗った。たまたま釣れたではなく、頭の中で攻略図を描き、狙った筋で食わせる戦略的な釣りも面白い。
これは良型の引き込み。辺りは大きな沈み石が多いので、なるべく中層でやり取りを行い、泳がせながらいなした。タモに招き入れたのは27cmのやや銀毛した本流ヤマメ。越冬中もエサが豊富だったのかお腹もパンパンしている肥満体形。
ひとつのポイントで10尾連発
なおも多方面からライズが現れる。場荒れを防ぐために手前から掛けていきたい。先ほどと同じ要領で流すと、またもや目印が止まり、アタった。
引き味から先ほどよりも大きいと判断。獲物が引き込めばテンションを戻し、止まれば根元からサオを絞る要領でやり取りを繰り返した。手中に収めたのは、解禁早々から納得の28cmの本流ヤマメ。その後も連発が続き、ひとつのポイントで10尾を連発させた。
強風に苦戦が強いられていた植田さんも24cmの本流ヤマメをゲットし、ご満悦の表情を見せてくれた。ポイントが半減し、これでも釣果も半減してしまったが、十二分過ぎる解禁釣行であった。今年もヤマメ釣りの醍醐(だいご)味をお伝えしていきたい。
<週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞/TSURINEWS編>