エリアトラウトとは?【タックル・ルアー・仕掛け・釣り方のコツ】

エリアトラウトとは?【タックル・ルアー・仕掛け・釣り方のコツ】

冬は釣り物が少なくなり、オフシーズンとなる人もいるだろう。だが年中楽しむことができる釣りもある。その1つがエリアトラウトフィッシング、管理釣り場でのルアー釣りだ。ここではエリアトラウトのタックルやルアーといった基本的な部分と、釣り方を釣具店カリプソのスタッフ松尾尚恭さんの解説をもとに紹介する。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

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ルアー&フライ トラウト

エリアトラウトとは?

冬の間は暖かい時期に比べると天候や水温などの面で釣り物が少なくなり、オフシーズンとなる人もいるだろう。だが冬は何も釣れない時期かというとそうではなく、冬でも楽しむことができる釣りもある。その1つがエリアトラウトフィッシング、管理釣り場でのルアー釣りだ。

エリアトラウトとは?【タックル・ルアー・仕掛け・釣り方のコツ】親子で気軽に楽しめるエリアトラウト(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

主にポンド(池)タイプやリバー(川)タイプの釣り場があり、そこにマス類(主にニジマス)を放してあるため、自然の釣り場に比べるとはるかに多くの魚が目の前を泳いでいる。目の前にたくさんいる魚をあの手この手で攻略していくのがエリアトラウトの醍醐味で、うまく釣り方がハマると10匹、20匹の釣果は当たり前の楽しい釣りだ。今回はエリアトラウトのタックルやルアーといった基本的な部分と、釣り方を解説したい。

エリアトラウトのタックル&道具

まずは基本的なタックルの選び方について紹介しよう。

エリアトラウトとは?【タックル・ルアー・仕掛け・釣り方のコツ】エリアトラウトタックル図(作図:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

エリアトラウトのロッド

使用するロッドはエリアトラウト専用のロッド。ロッドの硬さやテーパー(調子)は、スプーンやクランクベイトのリトリーブ(巻き)の釣りに向いた柔らかめの曲がるロッドから、キビキビとしたアクションをつけやすい先調子の硬めのロッドまで様々。

最初の一本を選ぶ目安として0.5~2gのルアーが投げられる表記のロッド。硬さはメーカー各社で表記や味付けが変わってくるが、基本のリトリーブの釣りに向いた適度に柔らかさのあるUL、XULぐらいが汎用性も高くいいだろう。2本目以降で、プラグの操作に向くやや硬めのロッドや、1g未満のマイクロスプーンを扱いやすい繊細で高感度なロッドなど専門性の高いものを揃えて使い分けるのがオススメとなる。

エリアトラウトのリール

リールは1000~2000番程度の小型スピニングリール。大物が放流されている釣り場もあるので、できればドラグ性能がいいものを選びたい。

ギア比は好みもあるが、エリアトラウト用の最初の1台であれば、汎用的に使いやすいノーマルギアがおすすめ。

エリアトラウトとは?【タックル・ルアー・仕掛け・釣り方のコツ】イトウのような大物が放流されている釣り場も(提供:週刊つりニュース中部版APC・山根嶺河)

エリアトラウトのライン

ラインはタックルバランスの中でもかなり重要で、できるだけ細いものを選びたい。というのも、エリアトラウトは軽いルアーを投げることが多いため、細いラインでなければ飛距離を出すことができない。

足元の近距離で釣れる釣り場や大物が多い釣り場はこの限りではないが、20~30cmのトラウトがアベレージサイズの釣り場であれば、ナイロンライン、フロロカーボンラインで上限2.5lb(0.6号)ぐらいだ。慣れてきたら伸びが少なく高感度なPEや、エステルといった材質のラインも使うルアーに合わせて選択肢に入れよう。

エリアトラウトとは?【タックル・ルアー・仕掛け・釣り方のコツ】初心者ならナイロンラインが扱いやすい(提供:TSURINEWSライターまさゆき)

私の場合はフロロカーボンラインの1.5lb(0.4号)、PEライン0.2号、エステルライン0.3号をメインにしている。この細さのラインでも、適切なドラグ設定とラインの傷チェックさえしっかりしていれば、1日50匹釣ったとしてもラインブレイクはほとんど起こらない。

替えフック

意外とみんな持参しないが、非常に重要なアイテムが替えフックだ。エリアトラウト用ルアーのフックは他のジャンルのルアーに比べて、かなり細軸のフックが付いている。繊細なアタリが多いため、この細さゆえの鋭いハリ先がエリアトラウトには必要なのだが、反面耐久性は低いと言わざるを得ない。

エリアトラウトとは?【タックル・ルアー・仕掛け・釣り方のコツ】数が釣れるのでフックの劣化も早い(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

体感的に5~10匹ほど釣ると、ハリ先がダメになることが多い。ダメになったフックは全く刺さらず、冗談抜きにフックが付いていないルアーを投げているのと大差なくなってしまう。無駄な時間を過ごさないためにも、ハリ先のチェックと交換は必ず行いたい。またフックはバーブレスのみ(カエシがない)、カラーフック禁止、シングルフックのみ使用可、といったルールの釣り場が多いので注意しよう。

替えフックを購入する時はスプーン用、ミノー用などと用途が分かれているアイテムが多いので、それに沿って選ぼう。サイズはメーカーによってもまちまちだが、#6~#8ぐらいが基準になる。

スナップ

そして忘れてはいけないのがスナップだ。現在市販されているほとんどのエリアトラウト用ルアーは、スナップの使用が前提で作られていることと、ルアーをどんどん交換していく釣りなので必ずスナップを使用してほしい。

サイズはできるだけ小さなものが良く、具体的にはSSサイズ、00番程度がいいだろう。ラインを直結したり、ミスマッチな大きなスナップだと、ルアーの動きが悪くなったり最悪泳がなくなってしまう。

その他の必要な道具

この他に必要な道具は、魚をすくうラバーランディングネットと素早いリリースを可能にするリリーサー、怪我防止にもつながる偏光グラスと帽子は定番のギアだ。

エリアトラウトとは?【タックル・ルアー・仕掛け・釣り方のコツ】釣れた魚はラバーランディングネットでキャッチ(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

寒い日にあるといいのが、手の体温低下を防止するグローブ(手袋)。手がかじかんでしまうと、ルアー交換や釣りの動作そのものがうまくできなくなってしまう。安物でもあるのとないのとでは全く違うので、素手での釣りにこだわるのでなければ用意した方がいいだろう。

次のページでは釣り方の基本と初心者が揃えるべきルアーを紹介!