伊良湖沖のニューターゲットとして注目されているコウイカ。食材としての価値も高いことから人気が上昇している。今回、このイカの生態や基本的な釣り方のほか、コウイカ専門便を出している現地の船長に聞いた、虎の巻を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
船長のコウイカ釣り虎の巻
さて最後になったが、伊良湖沖のコウイカ釣りの立役者の1人であり、同海域のコウイカ釣りに精通している乗合船・忠栄丸の山下船長に、この釣りの虎の巻について聞いてきた。釣果を上げている人は以下を実践しているという。
(1)まめに底を取り直し、仕掛けが「底から離れない」、「底を引きずらない」ようにしている。
(2)ステイ中も、船の揺れをサオを上下に動かして吸収し、仕掛けを底付近で安定させている。
(3)ステイの時間を長く取り、船が流れる作用を利用して、底スレスレをトローリングするイメージでエギを引いている。この間、オモリは底からほんの少し離れた状態で、引きずってはいない。
また、エギのカラーについては、蛍光オレンジ、蛍光イエロー、パープルの3つは、その日の当たりカラーになることが多いとのこと。この3色は必ず持参したい。
そして、仕掛けは捨てイトを付けないタイプが、ベタ底を攻めやすいのでお勧めとのこと。このタイプの扱いは多少慣れが必要だが、使いこなせると強みを発揮する。
なお遊漁としてのコウイカ釣りは、まだまだ発展過程。今後も新しいシーズナルパターン、ポイントなどが見つかるかもしれないという。船のブログをチェックし、情報収集を続けてほしいとのことだ。
船長に聞いたコウイカのおいしい食べ方
最後に、船長に教えてもらったコウイカのおいしい食べ方を2つ紹介。
刺し身
1つは、しょうゆではなく粗塩を振り、好みでレモン汁をかけて味わう刺し身。コウイカの身本来の味が引き立ち、ねっとりとした甘みと食感がたまらないという。
イカゴロ炒め
もうひとつは肝を和えたゲソや身を炒めた「イカゴロ炒め」。肝の濃厚な味が加わり、お酒のおともに最適だそうだ。
掛かったときの重量感、手にしたときのボリューム感、和洋問わずおいしい料理に化けて釣り人の心を満たしてくれるコウイカ。昨年の動向を見ると、盛期は2~3月、釣期は4月ごろまで続く。寒さが厳しい今冬だが、伊良湖沖では熱いゲームが待っている。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>