ブリとワラサの境界線はどこなのか?業界や地域によりその定義は様々です。今回は著者がホームとする上越地方の状況を調査してみました。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)
結果発表
『ブリ』か『ワラサ』かの判断基準は個体の体長か重量かあるいはその両方かということになると思う。一般的には長さを基準とし体長80cm以上の個体をブリと呼ぶケースが多いかと思うが、上越の遊漁船11船では原則的に体長ではなく重量を判断基準にしているようだ。興味深いのは同じ上越地方であっても遊漁船ごとに判断基準にバラつきがあること。
全11船中の調査結果は以下の通り。
7kg以上を『ブリ』としているのが6船。
8kg以上を『ブリ』としているのが4船。
10kg以上を『ブリ』としている鼻息の荒い船が1船。
結果「7kg以上でブリ」と判断している遊漁船が過半数で最多でした。
氷見寒ブリは6kg以上
ちなみ遊漁船業界ではなく水産業界の例になりますが、北陸でブランディングされている『氷見の寒ブリ』は6kgから『ブリ』と呼ぶそうです。
また、出世魚と言われている『ブリ』ですが、実は標準和名では出世段階に関係なく、ワカシもイナダもワラサもすべて『ブリ』に一本化されています。そういう意味ではどんなサイズの個体でも『ブリ』と言っても間違いではでないのです。ですので、スーパーなどで、ワラサの切り身が『ブリ』として販売されていても、コンプライアンス的にも問題はありません。
かつて筆者はとある居酒屋で格安のブリカマの塩焼きを注文したところ、出てきたのがイナダクラスの小さなカマだったので面を喰らったことがあるのですが、標準和名的には詐欺などではなく合法ということになりますね(笑)。
<宮崎逝之介/TSURINEWSライター>